次に、実施許諾する技術についてライセンサーがどの程度担保するかという問題です。その技術の実用化や商業化の保証ですが、これはライセンサーにとって大きな負担になります。そこで、ライセンサーは実用化や、商業的成功などに関しては、一切なんらの保証をしないという規定になっているものがほとんどです。
次いで、第三者による侵害の排除です。第三者が実施許諾した特許権を侵害した場合、ライセンサーがどの程度排除する責任を負うのかの問題です。ライセンサーが全面的に排除責任を負う、ライセンシーと共同して負う、もっぱらライセンシーにゆだねるなどが考えられます。いずれかに決定して弁護士費用やその他の訴訟費用の負担なども忘れないで下さい。
8. 契約期間および解除
契約期間を定める必要があります。契約期間については、その始期と期間(これにより終期が決定されます)が必要です。始期とは契約が効力を発生する時期のことです。また、必要に応じて更新条項、延長条項を入れます。
また、ライセンス契約は継続的な契約なので、その間には相手方の資力信用に変動が生じます。そこで、一般的な債務不履行などの解除事由に加えて、相手方が仮差押などの保全処分を受けたり、民事再生などの倒産手続が開始したり、また手形や小切手の不渡りを出したときなどに、即時に契約を解除できる即時解除条項を入れます。
さらに、契約終了後の後始末です。これには交付した技術資料の返還義務や、あるいは終了後のライセンシーの競業避止義務を定めるものもあります。また、終了時点でライセンシーに許諾製品の在庫が予想される場合は、それを売り切るための期間の設定が必要です。
9. 紛争の解決
これは管轄裁判所の定めです。最終的に紛争の解決をどこの裁判所で行なうかに関する規定です。国際契約ですと裁判管轄以外にも準拠法の定めが必要です。管轄裁判所が場所の設定であるのに対して、準拠法はどちらの国(あるいは州の)の法律を使って解決するかの問題です。
もちろん、引っ張って来れるのであれば自社の所在地を管轄する裁判所が有利であり、準拠法も日本国法が有利なのは言うまでもないでしょう。
10. 独占禁止法
また、独占禁止法に触れないように注意してください。不公正な取引方法に該当すると、種々のペナルティーが課せられます。危ない事項としては再販売価格の拘束や研究開発の制限などです。
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