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埼玉県のコメの自給率になにか意味があるのか

一方、統計・情報センターでは、都道府県や市町村にまかせられるような調査が無駄におこなわれている。本川審議官の言い分は、「交付金算定の基礎データとなる農業経営統計調査、コメの生産調整目標の都道府県別配分や生産調整に対する助成金供与の判断材料となるコメの生産統計調査は、公平性の観点から国の機関がおこなう必要がある。都道府県にまかせて、たとえばカロリーベース自給率約10%の埼玉県がコメばかりつくるようになっては困る」というものだ。

猪瀬 国全体で自給率目標があるのはわかるけれども、都道府県にも自給率目標があるのか。

本川 県によっては自給率目標をたてているところもあると聞いている。私どもが県別に目標をたてて強制しているわけではない。

猪瀬 埼玉県の自給率になにか意味があるのか。べつに輸出入を県境でしているわけではない。僕には意味がわからない。

本川 まったく意味がないものではない。

北海道開発局、地方農政局へのヒアリングをとおして、役人答弁の“おかしさ”があらためて見えてきた。

猪瀬 直樹(いのせ・なおき)

作家。1946年、長野県生まれ。

1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年6月末、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命される。政府税制調査会委員、東京工業大学特任教授、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターなど幅広い領域で活躍中。東京都副知事。最新刊に『道路の決着』(文春文庫)がある。

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