さらに北海道開発局は、国からも浮いた存在となっているから、道庁、開発局、開発局の出先機関という、「二重行政」どころか、「三重行政」になっている。
北海道開発局は、道路河川などいわゆる国土交通省の公共事業だけでなく、農林水産省の農業土木事業も一体的に担っている。いっそのこと「北海道土木局」と言ったほうがわかりやすい。国土交通省(北海道局)、農林水産省と複数の指揮系統が存在する、奇妙な組織構成となっている。
5月の談合事件では、農業土木事業が舞台であったため、冬柴国土交通大臣は「(逮捕された職員の部署は)農水省が監督する仕組み」と発言していた。国土交通省のラインでないから大丈夫というわけだ。しかし、6月には国土交通省北海道局長が逮捕されてしまったのだから、他人事では済まなかった。一部報道では、国土交通省が北海道開発局廃止に反対していると書かれているけれども、じつは国土交通省だって、指揮系統におさまりきらない北海道開発局の存在を苦々しく思っているのではないか。
まずやるべきなのは、北海道開発局の廃止だ
「官製談合の組織ができあがっている」と書いた。「三重行政」になっている現状では、事実上、北海道開発局を監視するシステムが存在しない。その最大の原因は住民によるチェックの働かない組織だからだ。
これを北海道庁に移すことで、まず北海道議会によるチェックが可能となる。さらに、自治体には包括外部監査制度があるから、公認会計士のグループによる監査もおこなわれる。国の出先機関にはチェックシステムがない。官製談合の構造を根本から切り替えないと、談合は永遠になくならない。だから私案では冒頭に「北海道開発局の事業執行の方法、ガバナンスのあり方を見直すのであって、北海道開発局の果たしている役割を否定するものではない」と書いた。
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