常に改革を戦っていきたい〜民間の発想で、都に新しい文化を取り入れる
6月28日で、東京都副知事に就任してから1年になった。
2001年4月に小泉内閣が誕生してから、僕自身も道路公団民営化などの改革に協力してきた。改革は「戦争」である。「戦争」を5年もやって、正直言うと体力的にもかなり疲れていた。
そんなとき、石原都知事から「ちょっと手伝ってくれ」と頼まれたのだが、「また『戦争』をやるのか」と考えると、すぐには返事ができなかった。ただ、2007年4月から地方分権改革推進委員会の委員を務めていたので、副知事になれば地方分権に資するという思いもあった。
石原さんという人物に魅力を感じたから、副知事を引き受けた
ある日の夕方、石原さんと食事をすることになった。話を聞けば、ホテルニューオータニで1000メートル泳いできたばかりだという。「ニューオータニは15メートルプールだから、33回も往復しなくちゃいけないんだよ」というので計算してみたら、ちゃんと合っている。僕のような年下の人間が、「体力的に疲れているから」とはとても言えなくなった。
「作家の仕事をちゃんとやりたいんです」という話もした。すると、「俺は都知事をやった8年間で、長編小説の構想を7本も得たよ」という。たしかに、石原さんは都知事になってからも佳品を発表している。
たとえば、2001年に出版された『僕は結婚しない』(文藝春秋刊、2003年に文庫化)という作品は、小説的な技巧に優れ、ストーリーもなかなか面白い。35歳の主人公がいろんな女とつきあうのだが、女の描写がこれまた巧い。石原さんは政治家だと思っている人がいるけれども、まだまだ若い感性を持っている現役の作家なのだ。
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