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じつは、国会議員や霞が関の官僚にも、どうして東京でオリンピックをやるか理解できていない人がまだまだ多い。マスコミにも同じことは言える。ガソリン価格が下がった上がったという話題ばかりを追いかけて、もっと大きな環境問題や未来のビジョンを描けていない。4月1日のガソリン「値下げ」報道は、日本のジャーナリズムが死んだ日だと僕は思っている。

東京都のなかでも、縦割り行政の弊害がまだまだ存在している。たとえば、「海の森」計画は港湾局、並木100万本計画は建設局、太陽光発電拡大プロジェクトは環境局というように、それぞれ分担が決まっている。

もちろん、分担があるのは当たり前なのだが、それが縦割りになってしまっては意味がない。縦割り行政を解消しながら、東京都全体として盛り上げていく必要がある。

東京オリンピックの持つ新たな可能性を知ってもらえれば、東京都民、日本国民の熱気も高まってくると期待している。

猪瀬 直樹(いのせ・なおき)

作家。1946年、長野県生まれ。

1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年6月末、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命される。政府税制調査会委員、東京大学客員教授、東京工業大学特任教授、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターなど幅広い領域で活躍中。東京都副知事。最新刊に『東京からはじめよう』(ダイヤモンド社)がある。

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