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しかし、すでにあるインフラを活用しないのはもったいない。うまくつかえば大きな地元の利益になる。調布から全国へ飛べるようになれば、新宿副都心から出張するビジネスマンの交通の便は格段に向上する。乗客は地元にどれだけの経済効果をもたらすだろうか。新空港ビルで地元産の野菜を売ってもいい。例えば、ボンバルディアQ300という機体は56人乗り。この大きさの飛行機を導入して、新潟や松本、福島、あるいは名古屋や大阪に飛ばすのはどうだろう。

このままでは大きな機会ロスだ。

JR東京駅前に中央郵便局がある。40階近い丸ビルや新丸ビルに対して、5階建ては低すぎる。経済財政諮問会議で、使われていない空中の30数階部分は年間100億円の機会利益の損失だと指摘されたことがある。39ヘクタールの調布飛行場でも同じ、もったいない、つまり使われないことで住民が失っている受益があるのではないか。

敗戦後米軍から1972年に返還されたあと、正式に都営空港として開港する前に、近くの中学校校庭に墜落事故がおきたり、別の場所への移転を検討されたこともあった。東京都と地元の調布、府中、三鷹の3市の間でジェット機の利用を制限するなどの約束を交わし、離島便だけで運用してきた。

当時「空港」は、騒音や住民の危険というマイナス面だけが強調されていた。羽田空港でも同じである。しかし墜落事故は1981年のこと、航空機の性能が向上し、飛行機での移動が国民の日常生活に浸透してきた。羽田空港をいま、移転させようという地元住民はいない。

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