このページの本文へ
ここから本文です

バラバラな対応が二重行政、三重行政につながる

さらに国土交通省だけではない。雲仙普賢岳の噴火に伴ってできた新山を展望する山間に環境省までが「平成新山ネイチャーセンター」なる施設を8億円もかけて建設したのは「みらい館」と同じ2002年である。「火山とそれをとりまく自然環境及び人々の営みを理解するための学習施設」と説明するけれど、それぞれが縦割りで施設をつくり始めたら、啓発のための予算に国民の税金がいくら使われるか、わかったものではない。

官僚機構には費用対効果という考え方が薄いから、効果が見えにくい啓発活動に無限に税金が費やされている。国土交通省の国道事務所で道路特定財源がミュージカル公演に使われてきた、とメディアが報じているが、いたるところに出先機関の無駄が転がっている。

 

広報啓発活動が地元にとって必要であれば、地元自治体が地域の観光政策や教育政策の一環として行えばよいはずなのに。

猪瀬 直樹(いのせ・なおき)

作家。1946年、長野県生まれ。

1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年6月末、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命される。政府税制調査会委員、東京大学客員教授、東京工業大学特任教授、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターなど幅広い領域で活躍中。東京都副知事。最新刊に『東京からはじめよう』(ダイヤモンド社)がある。

(全 5 ページ中 5 ページ目を表示)

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る