国土交通省が勝手につくる“高速道路”を減らせ
2月19日付けの朝日新聞の1面に「高速道路建設に抜け道」という見出しの記事があったが、ふつうの人にはわかりにくい。
「政府が道路整備中期計画で整備方針を決めた『高規格道路』2900キロのうち3分の2にあたる約1850キロは国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)の審議を経ず建設できることが分かった。(略)冬柴国土交通相は国幹会議が道路建設の必要性について判断するとしていたが、なし崩し的に造られる恐れがある」
「高規格道路」とは国民の言葉でいえば高速道路のことだが、国土交通省が特別な用語を使うにはわけがある。
高速道路を建設すべき路線や整備方法は、「国土開発幹線自動車道会議」と呼ばれる国土交通相の諮問機関が審議することになっている。この会議は国会議員10人、民間有識者10人、計20人で構成される。毎年開かれるわけではなく3、4年に一度しかお目見えしない。これだけの人数だが、ホテルオークラの大ホールで開かれる。というのも自民党だけでなく民主党や公明党の議員も委員になっているし、政府側としては国土交通大臣、道路局長、道路関係の各課長など幹部が一堂に顔をそろえる。
国会の予算委員会のような喧々諤々の議論をするわけではなく、官僚主導の形式的な審議会であるため、それぞれが一言ずつ意見を述べて、採決するだけ。高速道路という巨大な資源配分を決める場だから、一大儀式が必要になるのである。
しかしこの儀式を経ずに、国道として着工するが、“高速道路”の規格で整備し、完成後に高速道路に格上げするなど、“抜け道”的な高速道路の整備手法がある。これをいまごろになって民主党など野党が批判している。問題は国幹会議を経ないからではなく、国民には見えない不透明な高速道路整備の抜け穴があるということ。
このカラクリは、旧道路公団が建設を予定していた総延長9342キロはどれだけの投資になるのか、それ以外にも高速道路があるのではないか、すでに民営化委員会で整理をして明らかにしてきたのだ。
「高規格幹線道路」という国土交通省の隠語について触れた。9342キロは、旧道路公団が担当していた。「キュウサンヨンニイ」と呼ばれた。この東名や名神などの高速道路とは別の無料の高速道路が存在している。見たところふつうの高速道路なのに、無料なのである。
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