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国民負担の最小化のために

交通需要推計のチェックが、全体の投資額を落とすための試みだとすれば、民営化会社のガバナンスによって道路建設にかかるコストも減らすことができる。以下のグラフを見てほしい。民営化後、民営化各社は競争入札の導入などさまざまな経営努力を重ね、道路工事の落札率を大幅に下落している(『日経コンストラクション』07年10月26日号)。

民主党は高速道路の無料化を主張していたので、道路公団民営化委員会でここまで提起していたのに耳を傾けなかった。もしこのときから民営化委員会のスタイルを踏襲して国会論戦をつづけてくれたら、国土交通省の中期計画も筋肉質で、ほんとうの需要見通しに近い、締まった計画になっていたのではないか。

猪瀬 直樹(いのせ・なおき)

作家。1946年、長野県生まれ。

1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年6月末、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命される。政府税制調査会委員、東京大学客員教授、東京工業大学特任教授、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターなど幅広い領域で活躍中。東京都副知事。最新刊に『東京からはじめよう』(ダイヤモンド社)がある。

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