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営団地下鉄の民営化に関しては、いまでも「しまった」と思っている。営団地下鉄は、大して借金もない。多額の借金を抱える都営地下鉄を抱き合わせで民営化するべきだったのだ。僕は道路公団民営化に追われていたので、営団地下鉄には逃げ切られてしまった。

東京都は、東京メトロの株を半分近く保有する大株主である。現在の東京メトロの持ち株比率は、国が53.4%で東京都が46.6%だ。これを背景に、東京都がステークホルダーとして、都営地下鉄と営団地下鉄の合併の主導権を握ればよかったのだ。

いま両社を合併させようとしても、民営化したメトロに対して、ことはそう簡単には進まないだろう。東京メトロと都営地下鉄を合併させるのは容易なことではない。

乗り継ぎに伴う二重払いをやめる、料金体系を統一する

都営地下鉄と東京メトロを一元化させた場合に生まれる、消費者の具体的なメリットの話をしよう。

東京メトロの初乗り料金は160円である。東京メトロ同士を乗り継いだ場合も、距離が増えた分だけ払えばいい。ところが都営線に乗り換えると、都営線の初乗り料金170円が新たにかかる。乗り継ぎの合計料金から70円は割り引かれるが、二重払いしていることに変わりはない。利用者は、改札を通るたびに負担を強いられる。一元化すれば、このような仕組みを解消することができるだろう。

また、都営地下鉄は運賃の上昇率が高い。初乗りの金額は東京メトロが160円、都営地下鉄が170円で10円しか違わない。しかし、10キロ圏の料金は、東京メトロは190円だが、都営地下鉄では260円となる。収益率の低い都営地下鉄は、ドル箱路線を多く抱える東京メトロに比べて、料金設定を高めにせざるを得ないのだ。これも、利用者にとっては理不尽な負担だ。

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