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現状では、6〜7割の店舗が移転に反対している。ただし、これは店舗数の話。大店は賛成しているので、規模の上ではそうではない。だからややこしい。中小の店舗は「築地を動かず現状のままではジリ貧になる」とわかっていても、投資能力がないので仕方なく現状維持という。大店は現状を脱却したい。築地市場に居を構える店舗の意思決定は一様ではない。

もうひとつの問題は、豊洲の移転予定地が汚染されているのではないかという疑いだ。

1998年に、豊洲の移転予定地で、ベンゼンやシアンが発生していることがわかった。ここは東京ガスの工場跡地。同社がこの場所で、石炭から都市ガスを製造していたためとみられる。そこで、東京ガスは土壌汚染状況を調査した。

東京ガスは1999年に、石原慎太郎都知事に対して、調査結果の説明をした。このときには、ベンゼン検出量は環境基準をわずかに超える0.011mmgだった。

その後、東京都の土壌対策専門家会議が「一部深さのデータ不足」「地下水の追加調査の必要性」などを指摘。土壌汚染対策法に基づいて調査を実施することとした。1999年に東京ガスが行った調査は、環境庁(現環境省)が出した1994年および1999年の指針に基づく、30メートルメッシュ(900㎡ごとに、検査するポイントを1カ所選ぶ)での調査だった。当時の指針に照らすと問題はないのだが、2003年に施行となった土壌汚染対策法が定める指針に比べると精度が低い。

土壌汚染対策法は、平面に関しては10メートルメッシュの調査を求めている。深さに関しては、0.5メートル、1メートル、そのあと1メートルごとに10メートルまで行うこととしている。今回は10メートルで不透水層まで検査を行った。この結果、地下水から基準を1000倍以上上回る10mmgのベンゼンが検出された。1999年に東京ガスが実施した調査は3メートルまでだった。

この問題がクローズアップされたのは、ベンゼンが検出された場所が、1999年の調査では「汚染が低い」とされていた場所だったからだ。安全だと思っていた場所が汚染されていたことは重大だ。これを受けて、東京都の土壌対策専門家会議は、より詳細な地下水と土壌調査が必要と結論づけた。今回は、地下水調査を56カ所で、土壌調査を29カ所で、表層土壌ガス調査を182カ所で実施した。今後は、11月に新たな方針を定めさらに10カ月をかけて4000カ所を調査する予定だ。

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