フランス新聞事情:有料新聞は生き延びられるか?
(市絛 三紗=ユナイテッドフューチャープレス)
フランスの新聞業界に異変が起きている。一般新聞の発行部数が減少し続ける一方、無料新聞が破竹の勢いなのだ。経営不振にあえぐ有力夕刊紙ル・モンドは生き残りをかけて2月6日、ついに無料日刊紙「マタン・プリュス」(Matin Plus)を創刊した。これに危機感を抱いた新聞販売店組合は、ル・モンドの販売をボイコットするよう加盟店に呼びかけた。
無料タブロイド紙の台頭とル・モンドの対応
2002年2月、スウェーデンからフランスに無料紙「メトロ」(Metro)が上陸した。そしてすぐ翌月、スイス生まれの「ヴァンミニュッツ」(20minutes)が後に続いた。新聞各紙はとまどいながらも「無料ではよい情報は提供できない。広告収入だけでは長期間継続することは難しい。これまでの読者は既存の新聞の価値を知っている」と強気の姿勢を崩さなかった。しかし手軽に読める無料紙の評判は上々だった。

リヨンで発行されている無料タブロイド4紙
赤字の拡大で2004年に外部からの増資を受け入れたル・モンドは、組織の立て直しに全力を注いだ。そして2005年11月、活字とイラストだけだった従来の編集方針を転換。写真を紙面に大きく載せ、新しい読者を呼び込もうとした。さらに2006年9月には電子新聞サービスも開始した。だが発行部数は依然として毎年減少している。
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