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急成長するゲイ、レズビアン向け広告

2006年9月20日

(森 マサフミ=ユナイテッドフィーチャープレス)

米国はゲイ大国と呼ばれている。ゲイとレズビアンの人口は推計1500万人で、その数は、アジア系米国人の1200万人よりも多い。米国の成人人口の6%以上を占めるとみられている。その購買力は6410億ドル(約74兆円、1ドル=116円で計算)。マーケティング大国でもある米国において、この市場が放っておかれるはずがない。

ゲイカップルの写真を散りばめたVOLVO(フォード系列)の広告

拡大するゲイ向けメディア〜出版、ラジオ、テレビ、イベントへ

ゲイやレズビアンが好む洋服やアクセサリー、ライフスタイル、エンターテインメント情報などを幅広く取り上げたファッション誌や、ゲイ・コミュニティのイベントなどを紹介する情報誌の発行部数が伸びている。現在の発行部数は、合計でおよそ342万部。中でも2大ゲイ専門誌であるThe Advocate誌とOut誌の発行部数の伸びは大きい。The Advocate誌の2006年の発行部数は15万5000部。2007年には17万5000部に増える見込みだ。Out誌の発行部数も、14万5000部が16万5000部となる見通しである。

出版以外では、ゲイをターゲットにした24時間ラジオ放送OUT-Qが、2002年に放送を開始している。当時立ち上がったばかりの衛星デジタル放送「Sirius Satellite Radio」を使って始まった。

テレビでは、ペイパービュー(PPV)放送のHere!TVが、ゲイ専門テレビ・チャンネルを2002年に開始し、先陣を切った。ゲイが好むファッション、エンターテインメントを取り上げる情報番組や、ゲイが主人公のドラマ、映画などを放送している。2005年には、大手メディア企業MTVの傘下にあるLOGOチャンネルが、ゲイ専門の、PPVではない一般ケーブルテレビ放送を初めてスタートした。

ゲイ・レズビアン・コミュニティによるイベントも、重要なゲイ・メディアの1つである。ニューヨーク、サンフランシスコなど全米各地で、ゲイ・パレード、ゲイ国際映画祭が開催されている。加えて2006年には、7回目を迎えたゲイのオリンピック「ゲイ・ゲームズ」が10万人の観客を集めた。

ゲイ向け広告に続々と参入するメジャー企業

ゲイ市場向けのマーケティングを専門に扱うリヴェンデル・メディア社の最新の「ゲイ・プレス・レポート」によると、ゲイ、レズビアン向け出版物に2005年に投下された広告費は2億1220万ドル(約246億円)に達するという。これは、10年さかのぼった1996年の189%増。この間の通常の出版物向けの広告費の伸び率が42%増であることと比べると、その成長の大きさが分かるだろう。

ゲイ向け広告をモニターする公益法人コマーシャル・クローゼット・アソシエーションは、オンライン・ゲイ・メディアに2005年に投入された広告費を1200万ドル(約14億円)、イベントなどその他に投入された広告費を700万ドル(約8億円)以上と見積もっている。2006年のゲイ・ゲームズには、ペプシ、ナイキ、アメリカン航空などのメジャー企業も、スポンサーとして名を連ねた。

next:「具体的内容」が増える…

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