電気自動車に注目、バッテリー容量が拡充
(市絛 三紗=フリージャーナリスト)
多くのメーカーが電気自動車の開発に着手している。フランスでは現在までに約1万台が市場に出回っている。だが、かつて「2010年には20万台に達しているだろう」と予測されていたことを考えると、その普及は大幅に遅れている。フランスで2003年度に登録された電気自動車の数は、わずか113台だった。
技術が進歩し、最高速度や加速性能の面では、ガソリン車に見劣りしなくなった。だがバッテリー容量の不足や充電時間の長さが市販する際のネックとなっていた。これらの不備を克服する次世代電気自動車を、フランスのSVE社とBatsCar社が2年後に市販する予定だ。
7時間の充電で200km走れる
SVE社(戦闘機「ミラージュ」の製造で知られる軍需産業グループDassaultが80%、カーボディメーカーのHeuliezが20%の資本を出資する合弁会社)は2004年9月、第103回パリ国際モーターショー(Mondial de l’automobile de Paris)で「Cleanova IIシリーズ」を発表した。同シリーズは、電気自動車とハイブリッド自動車の2タイプがあり、それぞれに2人乗りと5人乗りの2モデルがある。
「Cleanova II」は、Saft社のリチウムイオンバッテリーを搭載する。これは7時間の充電で200km(同型のハイブリッド車は500km)走行できるもの。数年前は、最高速度が時速70kmしか出なかったのだが、その後の改良によって時速120kmまで伸びた。そのため市街地の走行には全く支障がなくなった。
SVE社は2005年10月、La Poste(郵便局)に最初の試作車8台を納入。La Posteはこれらを、パリとボルドーで郵便集配に利用している。車両寸法は全長4030mm×全幅2030mm×全高1830mm。車両重量は1298kgだ。車体は、ハイトワゴン「Renault Kangoo」のそれを転用している。

La Posteが導入した、SVE社製電気自動車の試作車
La Poste(郵便局)は全国に5万台の車を所有している。La Posteの社長は「もしテスト結果が満足できるものであれば、10年以内に集配車はすべて電気自動車になるだろう」と述べている。
「Cleanova II」に興味を示している企業はほかにもある。フランス電力もテストのために8台を導入する予定。銀行やタクシー会社からも照会がある。
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