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ヘルシービールでドイツ女性のハートをつかめ

2006年4月25日

(木村 麻紀=ユナイテッド・フィーチャー・プレス)

「ドイツと言えばビール」というイメージを抱く人は今でも多いはず。しかし、実はドイツでは、ビールの売り上げが年々減少している。背景にあるのは、人々の健康志向だ。危機感を抱いたビール各社は「ヘルシー」を売り物にした新製品を次々と市場に投入、懸命に劣勢をばん回しようとしている。各社の狙いはズバリ、これまであまりビールを飲んでくれなかった女性たちだ。

ドイツ女性に不人気なビール

ビールを楽しむ人たちで混みあうビアホール。ビールはドイツの国民的飲み物だが、女性からは意外に不人気

ビールは今でも、ドイツの国民的な飲み物である。国民1人当たりの消費量は、チェコとアイルランドに次いで世界第3位。国際市場調査会社ミンテルによると、ビールを飲むドイツ男性は、男性全体の約8割に上る。問題は、女性に人気がないことなのだ。

同調査によると、ドイツ女性のビール飲酒率は3割弱。同じ欧州の英国やスペインでは、女性の約4割がビールを飲む習慣を持つ。さらに、ワインの対抗馬として最近ビールの人気が高まっているイタリアでも、女性のビール人口が増えているという。これらを考え合わせると、確かに「ビール大国」にしては、女性に人気がないと映る。縮小する市場を盛り上げるには、女性の取り込みが欠かせないとビール各社が考えるのも無理はない。

本格派ゆえの悩み

ドイツ女性におけるビールに不人気には、実は「ドイツならでは」と言える理由が関係している。

ドイツでは、「ビールには麦芽とホップ、酵母、水しか使ってはならない」とする、500年余前にできた法律を今でも守りながらビールを造っている。「ビール純粋令」と呼ばれる法律だ。麦芽100%の本格派ビールはもちろんおいしい。その代わり、原料をぜいたくに使って造るだけあって、どうしてもアルコール度数、カロリーともにそれなりに高くなってしまう。肥満が気になる女性なら、そんなビールはやっぱり避けるだろう。

一方、純粋令を遵守していないビールは、ドイツでは「ビール」として販売することが許されていない。純粋令に規定されていない副原料を使って低アルコール・低カロリーのビールを造っても、ビールとしては売り出せないのだ。世界に冠たるビール造りの伝統を自負するドイツのビール会社としては、女性を引きつける革新的な製品を投入する思い切った一歩が、なかなか踏み出せなかった。

next:「抗酸化ビール」などのヘルシービールが登場…

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