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また、アニメーションは、出版社がアニメ番組のスポンサーになっているケースも多々ある。映像化作品の選定について、テレビ局の一方的な事情により選定されるだけでなく、自らの原作選定に関わる意見をスポンサーとして主張して行こうとしているのだ。常に、テレビ局側から選ばれて作品の映像化権を許諾するだけの「待ちの姿勢」ではない。出版社側からも要望して映像化してもうらおう、その為には、スポンサーとしての立場から物を言おうという考え方だ。出版社にも、映像化について社内、例えば編集部別の意向や、作家の意向など「映像化の順番」を考慮しなければならない事情がそれなりにあるからだ。

さて、各局のドラマ、アニメも1月は多数のコミック原作の番組がスタートした。大概のドラマ、アニメは1クール=13話数が基本だ。ドラマは、視聴率次第では、26話数=半年の放送になる可能性もある。アニメーションの場合は当初から製作本数が決められているケースが多いが、半年を越える放送は、稀なケースと言える(これまでの回で述べた、児童向けアニメは別)。

原作の“消費”が加速

どのようなケースで、放送が開始されるかは別として、コミックの原作を映像化してゆくケースは、とてつもなく早い。たかだか三カ月で、一作品の原作を映像化してしまう。このペースは、出版側には、「嬉しい悲鳴」ともとれるが、果たしてそうだろうか。本の連載は、長期に渡っている作品でも、映像化されるのは、その原作のほんの一部分だ。とても、ドラマ、アニメで全てを網羅する事は出来ない作品が多い。現在のマンガ、コミックのテレビ化の勢いは、想像以上に原作を消費しているのではないだろうか。

また、本来は、まだまだアニメ化やドラマへというまで原作の展開が進んでいない作品をも、出版社側とテレビ局の事情から、安易に映像化してしまっているのではないか。この傾向は、特にアニメーション化に強く現れている。テレビ局、出版社、広告代理店、ビデオメーカーの動き出した歯車は、原作の重要性を理解していながらも、原作を消費しながら進まずにはいられないのだ。

昨今、「マンガが、映像化され過ぎで、もはや注目の原作が無い。」という声が、良く聞かれるようになった。テレビ局も含め映像関連の企業は、原作企画募集やら、クリエイターの養成に注力してはいるが、原作の刈り取りは、このペースを遥かに上回っているのだろう。じっくりと、原作本が連載終了してからの映像化が、だれもが良い事は判っている。だがそれを待てない、テレビ、出版、広告の関係は、「知的財産」にとって到底、最良の状況ではない事だけは確かだ。

正直 梅太郎

東京キー局、編成、営業、映像投資業務に携わる。新規事業部門法人化に伴うスピンオフの責任者として、社内起業を体験。金融や投資ファンド関係者との業務も多くテレビ局らしからぬベンチャー企業勤務。

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