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アニメ産業に忍び寄る暗い影とは

2006年11月7日

前回は、アニメーション制作業務が、韓国、中国など海外で行われている状況について書いた。確かに、日本の「コミック・マンガ・ライトノベル」など、原作の量、質、ともに、中、韓にとは比較にならない高レベルにあり、原作、脚本面では、一日の長があると考えて良いだろう。また完成したアニメは、放送作品として世界各国に輸出され現地で楽しまれているのだ。

現在、日本のアニメーションが世界で活躍している仕組みについては、どのようになっているのだろうか。単純な「娯楽作品」として海外へ販売されているケースは、現在では、かなり少なくなってきている。昨今の日本アニメは、制作段階から海外への輸出展開(放送、商品化)などを想定して制作しているケースが殆どだからだ。従って海外輸出に精通している総合商社が、この分野に既に参入しており、アニメ投資から輸出、現地玩具メーカ-との連動までを業務として遂行しているという現状も特別な事柄ではないのだ。

子供向け、大人向けとも海外展開

例えば「子供向けアニメ作品」は、現地での放送に合わせて、日本の玩具メーカーが海外にライセンスを行い、商品が発売される。つまり、商品化=玩具発売に合わせて放送を決定するという、日本国内の図式をそのまま、持ち込んでいる訳だ。アニメへ投資した日本国内の権利者は、その商品化された海外での玩具の売れ行きにより、商品化配分という利益を受け取る事が出来るのだ。このように計画的に現地放送される日本アニメ。国によっては、アニメが日本製であると知らずに見ている国民も多いようだ。

他方、「大人向け」作品については、「DVD商品」として各国でも販売されている。特にヨーロッパでは、日本の「コミック・マンガ」についての人気が高いことから、映像商品についても、かなりの認知度で人気があり、商品として立派に流通している。フランスのソルボンヌ大学では、日本研究の過程で教材として、コミックやアニメを使用しているとの事だった。フランスでは、ストーリー性の強いアニメーションを、テレビ局が大人に見せる為に、深夜に近い時間帯に編成した実績があり、これが高視聴率を記録した履歴もあることから「日本製大人向けアニメ」を受け入れる文化的な土壌が育成されたのではないだろうか。

このように、見ていくと日本アニメは海外向けコンテンツとして、各国のマーケットで認知されており、「子供向け」「大人向け」ともに需要があるのだ。

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