このページの本文へ
ここから本文です

テレビ/ネット、融合の本当の姿が分かる時

2006年2月1日

「ライブドア」。やはり、なんとなく感じていた、あの企業の「本業の不明瞭さ」が露呈してしまった形だ。背後の様々な問題は、これからの究明を待つ事にして、彼らに、「放送と通信の融合」について、およそ何か理念があったとは到底思えない。やはり株価対策のアドバルーンだった事は明白だ。

しかし、この「摘発」のテレビ報道の大袈裟ぶりには、テレビ側の人間としても見ていてほとほと嫌気がした。今や新聞、テレビが全てライブドアの方向を向いている。翌日以降の、新聞紙面、テレビニュースの扱いはライブドアに関わる内容が大半を占めるようになってしまった。耐震偽装問題への追及の鈍化、建設省関連政治家への波及。住民の生死に関わる建造物欠陥についての報道が、「ライブドア」問題でその面積を奪われてしまった形だ。

マスメディア自身が、冷静さを欠いてしまいヒートアップしたニュースとなってしまっていないだろうか。そんな状態で、社会の公器としての役割を本当に果たしているのか。買収問題の「私怨」かと誤解を招きかねないような過剰報道ぶりはやめてもらいたいと思う。

一番わかりやすい「融合」とは

さて、前回の話の続きであるが、放送局とネット企業の合併自体に、「融合」による視聴者へのメリットがあるわけではないと考えるテレビ局が多いのは、テレビ局が「スーパー保守的」だからだけではないと思う。

前回も述べたが、テレビ放送にとって、家庭までの映像伝達手段は、電波でもネット経由でも差異はない。水道やガスと同様に「土管のようなもの」を通って視聴者の受像機に届けば問題は無い。

視聴者の利便を考えると、PCをネットに接続すれば、NHKから民放までテレビ放送が全て見られますというのが、一番わかりやすい「融合」とも言えるだろう。しかしながら、この「テレビ放送をネットに通す事」の管轄が二つの省庁にまたがってしまっていることが、この問題をやっかいにしている。

テレビ局は総務省管轄。その総務省は、デジタル放送への移行とアナログ放送の廃止という、視聴者にとってはまるで理解不能な移行計画を、期限付きでなんとか実現しなければならない状況だ。なりふりかまわず、とにかく家庭までのテレビ映像到達が、いまや大命題。つまりネット経由のテレビ放送を歓迎する立場なのだ。

next: かたや、テレビ番組は…

(全 3 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る