ガソリン値下げ、暫定税率期限切れ問題。ヘッジファンド化する政治
4月1日を迎え、ガソリンの暫定税率が期限切れとなった。25円を巡る攻防は、既に市場(ガソリンスタンド)では織り込み済みで、先行値下げが先週末から行われている。
消費者も値下げを見込んで買い控えに走る傾向にあるが、一部ではガス欠でJAFに救援を依頼するはめになっている。さらに、ガソリンの複雑な流通過程、「蔵出し税」であるため、給油所の在庫の量により販売価格はまちまちとなる。顧客のことを考えれば欠品は出来ず、どこかが安売りを始めれば追従し、損を覚悟で売ることになる。
メディアは安値に注目し、混乱する消費者に密着して騒ぎを追いかけ、倒産に追い込まれる小売業者に同情し、政治の責任を追及することになる。
いつから、国民の生活そのものが、先物オプションのように先行価格があり、乱高下するようになったのだろうか。4月末には衆議院で再議決され、税率が元に戻る可能性すらある。
一連の動きは、ヘッジファンドを見るようであり、弱いところを見つけると浴びせ売る様に似ていなくもない。与野党ともに、暫定税率の延長問題を議論しているが、より中長期的なエネルギー政策、日本の活性化戦略は置き去りにされている。
いつものように、日々発生するリスク事象、本コラムでの連載テーマのフォローアップについては、適時筆者のブログ「e戦略の視点2」にて行っている。
ガソリンと税制、古くて新しい話
・それぞれの主張
そもそも世界のガソリン価格を見ると、アメリカは格段に安いが、その他の国々ではそれほど安くはない。たとえば、環境対策の観点から炭素税を徴収するなど、価格を高めに設定している国も多い。日本の場合、価格の半分以上が税金で、それを財源として道路整備するという発想がある。さらにその税金にも別途消費税をかけたりするから、取りすぎという批判が相次いでいた。高速道路も有料道路として徴収するが、いつかは償還するものとの当初の発想が、いつのまにか作ることに意義を見出し、道路は繋がってこそ意義があることから、さらに延長し、利便性を求めるようになった。
この税金は理不尽なものだという認識はあるが、いきなりなくなると、地方に回す予算がなくなるという。
一方、野党からは、道路に大きく取られている分、他の分野へとシフトできないから、まずはそうした財源をカットし、足りない、足りないといわれている部分は、無駄を徹底的に省くことで乗り切るべきだという考えがある。
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