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早いもので、今年も残り1カ月となった。そろそろ、あちらこちらで、恒例の年末棚卸しが行われ、筆者もメディアからの依頼で、「今年を振り返る」といったテーマでの執筆や取材が増えている。そこで、本コラムでもリスクマネジメントに関して1年の棚卸しをしてみたい。

2007年はどういう年だったのか。様々な出来事を振り返り、先送りしたリスク(潜在リスクの芽)を抽出し、注意喚起を促す作業である。

ここでは、注目すべき10項目として、「(1)防衛省不祥事」「(2)食品の安全安心〜偽装と回収」「(3)政権奪取〜自民・民主の攻防」「(4)事業継承計画(BCP)」「(5)緊急地震速報」「(6)トップ辞任とTOB」「(7)巨大システムでの運用事故、メンテナンス不備」「(8)身内殺し」「(9)海外での邦人被害」「(10)銃社会」を抽出した。

時系列でのリスクのトレースには、10月からサポートを開始している「今週のリスク情報」などが参考になろう。また、本コラムを含む、過去論文については、「リスク・インフォーメーション・ネットワーク」を参照いただきたい。

2007年のリスク総点検

2007年はどういう年だったのか。10のキーワード(リスクの芽)を抽出した。

(1)防衛省不祥事〜守屋前事務次官逮捕
 防衛庁から防衛省に昇格する以前にも、防衛施設庁を巡る談合事件(2006年)が発生したが、日本の安全安心、国土と国民の生命を預かる部門としての重要性を鑑み、防衛施設庁は防衛省と統合し、しっかりとした監督体制を取るのであれば、防衛省の昇格も良かろうということであったはずだ。

その防衛省の事務方トップであり、省への昇格という重要な局面で、全体を統括し、指導にあたっていた前事務次官が収賄容疑で東京地検に逮捕された(11月28日)。妻も同容疑で、同時に逮捕されている。

既に接待側の山田洋行の宮崎元専務が逮捕(11月8日)されていたので、時間の問題ではあった。守屋事務次官は一度目の国会証人喚問では衆院の質問を巧くかわしたようであったが、二度目の喚問では観念したのか、政治家の名前を出しながら、時々涙を見せていた。

守屋前事務官の逮捕容疑は、2003年以降、ゴルフ旅行で受けた合計約400万円の接待による収賄疑惑である。また、妻の口座に400万円の振込みがあったとも言われている。

防衛省の不祥事が今後ロッキード事件のような疑獄(政治家逮捕)に発展するのか。守屋前事務次官の逮捕前に、参議院が再度の国会喚問を実施しようとしていた矢先の緊急逮捕はスケジュール通りなのか、これ以上の不必要な発言を抑えようとしたのか、今後の捜査の行方が注目される。

備品調達は、専門家(制服組)による性能の提示とそれらを実質上受け入れ、発注する事務方のバランスの上に成り立つものである。10年前から、不祥事の度に業務の効率化を図ってきたところであるが、マンパワー不足、専門家不足、入省後の教育システムの欠如などが関係者から指摘されている。

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