コムスンの躓き〜介護サービス市場は何処に向かうのか
コムスンならびに親会社のグッドウィルを巡る展開が早い。折口雅博会長は、「出来るものならば、従業員や顧客のためにもサービスを続けさせてほしい」「赤字で続けるのはCSR(企業の社会的責任)のためであり、グループ会社で赤字を吸収すれば良い」という考えを週末から週明けにかけてテレビで訴えたが、国民からの反応は冷たかった。
既に、介護施設(老人ホーム)事業の引き受けについてはワタミが手を挙げ、訪問介護(在宅サービス)についても大手のニチイ学館が、「良く勉強しながら業界で相談しつつ」と断りつつも、市場の混乱を回避する方向で受け入れに前向きのようだ。ワタミは株価を上げ、ニチイ学館は株価を下げるなか、グッドウィルは4日連続でストップ安を付けている。
果たして、コムスンの躓きはどこにあったのか。
2000年の介護保険法の誕生とともに本格参入したコムスンは、独特の手腕で介護関連の関係会社を吸収し、市場をリードして、瞬く間に最大手となった。急成長、急拡大する市場において、どこで前提条件が変わり、何がかく乱項目として想定外だったのか。こうした事態では、親会社の会長がどこまで子会社の不祥事に責任を負うべきなのか。事態が発覚した後の、判断やリスクマネジメントのどこに問題があったのか。
そもそも、厚生労働省の一連の対応は、来年4月までの猶予期間があるとアナウンスしたが、それでも市場は既に大混乱に陥っている。これは業者への許認可だけで収まる話だったのか。
いつものように、日々発生するリスク事象、本コラムでの連載テーマのフォローアップについては、適時筆者のブログ「e戦略の視点2」にて行っている。
コムスンと介護市場
グッドウィルグループの折口会長が、週末からの謝罪行脚でコメントしたことは、「介護市場は儲からない。その儲からない介護市場で満足のいくサービスを提供し、市場を拡大することで、規模の利益を含め、トータルで儲ければ良い」「事務的な手続きに不備があったが、不正を働きたかった訳ではない。急に止めると、従業員にも顧客にも迷惑かかるので、理解してほしい」というものであった(後述するように、これはあくまで折口会長の言い分であり、一連のきっかけとなった都の担当者は、「杓子定規に規定しているわけではなく、既に退職している職員の名簿を使うなど、悪質」としている)。
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