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海外リスク対応の新たな動き〜ハワイ地震、トルコ・バス事故

2006年10月24日

今週は、海外での事件事故への対応における新たな動きについて考えてみたい。10月15日にハワイで強い地震が発生、10月17日にはローマで地下鉄事故、10月18日にもトルコでツアーバスが横転など、事故が相次ぎ、邦人被害も報告されている(いずれも現地時間)。

海外で事件事故が発生すると、メディアは邦人被害の有無の確認を急ぐ。事件事故への遭遇は、国籍に関わらず、何処の誰であろうと痛ましいのだが、関係者(家族、知人など)が含まれているか心配し、知りたいと思う国民の気持ちに応えようと考える。

一方、個人情報保護の立場からは、これまでとは異なる対応も見受けられた。被害の詳細を、どこまで、どう公表したらよいか、関係機関(特に主催旅行社、被害者が所属する企業など)は戸惑い、メディアは取材競争の中、広報の怠慢、過剰反応、防御を批判し、善処を求める。

これまでは、海外ではスリや暴漢に注意し、目立つような団体行動は慎むように、危険を察知する能力の重要性が指摘されてきたが、ボーダレス社会、海外旅行・研修、出張が当たり前になるなかで、マネジメントレベルが変わってきたことを意味する。海外における安全安心について、ケースから得られる示唆を取りまとめた。

なお、リスクマネジメントに関する突発的な出来事や本コラムで取り上げたケースのその後などについては、適時「e戦略の視点2」を参照いただきたい。10月以降、携帯電話からもアクセス可能な「携帯版e2」を立ち上げたので、あわせて活用いただければ、幸いである。

●変化する海外リスクへの対応

・個人情報保護

死傷者が出た場合、ツアー客の誰なのか、どの程度の負傷なのか、家族や関係者は知りたいものだ。在外公館のスタッフにもマンパワーやフットワーク上の限界があり、マスコミは得意のネットワークを総動員し、いち早く現場に駆けつけ、第一報を報じたい、報じることが使命だと考える。

これまで、ツアーを主催する旅行社がツアー参加者の状況を公表しないことは、しっかり把握していないことを意味し、管理上の緩さを表す指標となっていたが、昨年あたりから、個人情報保護法の解釈をから情報公開を拒むケースが出ている。この場合、一次情報がないとマスメディアは独自の取材を開始できず、イライラが募る。

今回のケースだと、トルコでのバス横転事故で、旅行を主催したエイチ・アイ・エスは当初、旅行者情報を公開することを拒んだ。一方、死傷者の勤務先は亡くなった社員の名前を公表し、怪我の一名は性別と年齢だけにしている。(個人情報保護が、現場での運営に混乱をきたしているとして、主務官庁では、ケース集などを整理し、業界ごとの指導に着手している。今は、特に病院と学校関係者で解釈をめぐる問題が掲げられている。)

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