防災週間2006〜大規模災害対策とリスクリテラシー
今週は、防災週間にちなみ、防災対策を取り上げる。毎年9月の第1週は、防災週間として各地で訓練が行われる。そうした動き参考に、防災対策について、個人、企業、地域(自治体)、政府の関係に言及したい。
大手・中堅企業ではBCP(事業継続計画)の整備などが一段落し、リスクマネジメント体制がひとまず確立されつつある。今後の課題は、個人レベルでのリスクの実感、平時のコミュニケーションを含めた専門組織、専門家からの情報発信とそれに適したコンテンツ、さらにはそれらの個人レベル、地域レベルでの吸収、消化であるが、地域や企業では温度差があり、まだまだ努力が求められる。
今年の大きなテーマは米軍の訓練への参加。そして河川を利用した船での大掛かりな避難の実践。こうしたニュース、情報をどこまでトレースできたか、漠然とネットを検索し、表面的な知識を頭の隅に入れただけでは、「リスクリテラシー(突発的事象を解釈し、背景に考えが及び行動に移す能力)」は醸成されない。
「帰宅困難者」となった場合、家族は誰が面倒を見るのか。幸い難を逃れた個人が、民間ボランティアとして、公と連携し、二次被害を最小限に食い止める様々な試みが求められる。
いつものように、リスクマネジメントに係る突発的な事象、過去に掲載したテーマのその後については適時「e戦略の視点2」にてトレースしている。関心のある向きは、ジャンル別の「現代リスク」などを参照いただきたい。
●防災への心得
防災の日の訓練の特徴については後述するとして、戦略的示唆として、災害対策において留意すべき点を取りまとめた。
1.シミュレーションの重要性
防災の日に実施される訓練は、関東大震災や阪神淡路大震災を教訓に、あるいは近年の台風被害や水害、雪害などの発生を受けて、組織間の連携可能性などについて検証が行われる。
訓練の内容は、数年前より、広域での連携、プロ(医師、レスキュー隊)がヘリコプターや自衛隊機に乗り込むなど大掛かりな展開になっている。いわゆる機動力、陸路の寸断での自衛隊などのパワーに期待するものであり、90年代前半までに存在していた自衛隊アレルギーが、革新自治体首長の中でもなくなりつつある。
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