送金メール問題〜民主党の組織マネジメント
今週は、組織のあり方、失敗からの立ち直り方という観点から、「民主党」を取り上げる。全面降伏するなか、組織としての求心力、リーダーの維持、リーダーを補佐するキーパーソンの選出など、リスクマネジメント上、検証すべき内容を数多く含んでいる。
なお、いつものごとく、事件展開の時系列でのトレースや関係者の発言へのコメントなど詳細については、筆者のブログ[e戦略の視点2]をご参照いただきたい。
●事件の背景と焦点
民主党の永田議員が2月16日(木)の予算委員会で武部幹事長を追求。武部幹事長の次男に向けた堀江容疑者からの選挙協力コンサル料(3000万円)の送金を示唆するメールが一部黒塗りの伏せ字で提示され、疑惑を臭わせた。ところが翌17日に再度質問に立つも、あまり進展がなく、メディア周辺や自民党サイドからは偽メール、ガセネタとの指摘が相次ぐ。
結局、民主党が正式に陳謝し、謝罪広告の新聞掲載要求にも応じることとなったが、それまでに前原代表も小泉総裁とのクエスチョンタイムを「お楽しみに」と発言したり、「偽」との判断を巡り関係者の発言が食い違うなど、全面降伏までの民主党の対応のまずさに、党内部に限らず、地方組織、さらには支持する選挙民らからも批判が相次いだ。
・事件の心理的背景
マスコミ関係者が今回の件に厳しいのは、マスコミは様々な売り込み、ガセネタに引っかからない目利きを常に要求されているからである。実際、取り扱う情報を持ち上げすぎるだけで一発退場となるし、雑誌の編集長に限らず、常務クラスまでもが辞職に追い込まれることもある。
さらに、今回の件がここまでこじれた背景には、多少怪しげであろうと、それを突破口に、次の疑惑をあぶり出すための「仕掛け」として、かまをかけることも必要だとの認識が民主党側にあったからであろう。
こうした場合、後から判明した事実を積み重ねれば、なぜそうした馬鹿なことをしたのか理解できないという声が圧倒的になるが、その場の独特の雰囲気によって冷静な判断ができない場合があることを、リスクマネジメント上は知っておく必要がある(注:永田議員をかばっているコメントではないことに留意)。
next: すなわち、若手執行部の中で…
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