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鳥インフルエンザのパンデミック・リスク(後編)

2005年11月29日

前編に続き、鳥インフルエンザに係る利害関係者を見ていきたい。ここでは、アジア等諸外国(特に中国)の鳥インフルエンザリスクの対応状況、在外公館での情報公開の状況、前編で取り上げた厚生労働省を除く政府関係機関での対応、その他特記事項(マスメディアの取材に関する官からの依頼と懸念)を取りまとめた。

●アジアでの被害拡大範囲への疑心暗鬼

・中国でのインパクトに注目が集まる
 中国では、鳥ウィルスの人への感染例はないとしていた(湖南省のケースで、死亡した少女と回復した弟について、衛生省が当初、初期検査で陰性だったことを根拠に鳥インフルエンザ感染を一蹴)が、APEC開催直前に2名(上記湖南省の9歳の少年と、安徽省の24歳の女性)の感染例が発表され、様々な憶測を呼んでいる。というのもSARSのときにも、噂レベルだとされていたものが、事後報告で発表され、混乱を招いたことがあったからだ。

その後、23日には、安徽省の女性の死亡を発表。感染確認は3人で、死者は2人目。また、中国農業省は31の省・直轄市・自治区のうち、7省4自治区での感染確認を発表した。

こうしたことを受け、食材の安全安心に一抹の不安がある中国人が、レストランでの鶏肉使用を控えるなど、供給サイドにも色々な影響を与え始めた。

また、人から人へと本格的に発症した場合、香港は中国との国境閉鎖もありうるとの姿勢を示している。

・ワクチン開発での米中協力、臨床検査の許可
 米中両国は、ブッシュ大統領訪中の際、11月20日付で鳥インフルエンザの予防制御のために協力を強化することで共同文書をまとめている。具体的には、ワクチンや医薬品の研究開発や検査の充実、両国の保健衛生、農業省庁の協力などが挙げられている。

また、11月22日には中国国家食品医薬品監督管理局(SFDA)が、北京科興生物製品有限公司が開発したヒト用鳥インフルエンザ・ワクチンの臨床試験を認可したと発表。製薬会社が治験に向けた100人のボランティアの募集を開始した。

なお、中国はこうしたワクチン開発、自国内の制御とは別に、隣国のべトナムに対し、43トンのワクチンを提供。アジア諸国との一体感達成にも配慮する姿勢が見られる。

next: その他アジアの動向…

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