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携帯電話を使った放送と通信の融合は付加価値が大きい

2006年4月からは、携帯電話向けの地上デジタル放送「ワンセグ」が始まる。KDDIは、ワンセグ放送への対応とは別に、「ポッドキャスティングのようなサービスを展開していく」(同)としている。

テレビの在京キー局が今年に入って、インターネットを介した番組配信に取り組み始めた。これまで、融合へのハードルとされてきた著作権問題でも、権利者に対価を配分する仕組みの策定に向け動きが出てきた。ただ、現在進行中の取り組みは、固定通信のブロードバンドを前提として考えている。このモデルは、家庭にこれだけテレビが普及している以上、強い需要を喚起するとは言えない。

しかし、携帯電話ならば、外出先や移動中にテレビ番組を視聴できる、という付加価値が生まれる。携帯電話を主役とするテレビとネットの融合の方が、潜在需要もあり、はるかにニーズが大きいだろう。

高速化と定額制が融合を促進

データ定額制は、いわゆる「リッチコンテンツ」の利用を推進する原動力になっている。mobidecの主催者であるモバイル・コンテンツ・フォーラムの調査によれば、着うたフルやゲームなどのモバイルコンテンツの市場規模は、定額制が導入された2004年には対前年比22%増の2603億円に拡大した。モバイルコマース市場も同45%増の2013億円に増えたという。今後、第3・3.5世代端末の普及が進み、データ伝送速度がさらに高くなると、ダウンロードに要する時間がさらに短縮される。「着うたフル」のような音声コンテンツはもちろん、映像コンテンツにも追い風が吹き、いっそう増加すると予想される。

モバイル・コンテンツ・フォーラムは、定額制サービスの加入者数が全体に占める割合を、2006年3月末時点で15%(契約者数は1380万人)、2007年3月末には28%に達すると推測する。第3世代の契約については、2006年3月末時点で53%(契約者数は4757万)、2007年3月末には第3世代が74%、3.5世代が17%になる予測している。

リッチコンテンツを買いやすくする定額制と高速化の普及は、通信と放送の融合にとっても追い風となるかもしれない。

大川 淳

1990年、コンピュータ業界紙記者として、取材、執筆活動を開始。その後、パソコン雑誌編集者、IT系Web媒体の記者を経て、2004年、フリーに。現在も、IT、通信産業界の取材を続ける。

■「楽天が促すテレビ/ネット融合、カギ握る携帯電話の進化」の他の記事はこちらでご覧いただけます。

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