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モバイルネットは『メッシュ型』に進化~「mobidec2005」(1)

2005年12月1日

携帯電話はこれまで、データ転送速度が遅く、パソコンに比べて大きく見劣りするものだった。しかし、2007年ごろまでに、第3世代(3G)、3.5G方式によるブロードバンド化が始まり、下りのデータ伝送速度は3~3.5Mbpsとなる。パソコン用ブラウザと同等の機能を持つブラウザの搭載で、インターネットの利用環境はパソコン並みになる。

こうした動向を受け、みずほコーポレート銀行の梶村徹インダストリーアナリストは、「非公式サイトが台頭、コンテンツは多様化し、広告媒体が増加する」と分析する。

「現在のモバイルインターネットは、携帯電話事業者自体が整えた公式サイトが中核で、かつてのパソコン通信や初期のインターネットに近い『ディレクトリ型』。コンテンツも、エンターテインメント系コンテンツを会員制課金モデルで提供する形態が主流である。だが、最近のパソコンによるインターネット利用を見ると、利用者は、ポータルサイトや検索サイトを軸に多様なサイトを縦横無尽に利用している。今後はモバイルでも、同様の『メッシュ型』の利用が増えていく」(同)。

さらに10年後には「GPS機能の装備が進み、個人情報と位置情報を活用するコンテンツが現れる」(同)と見る。利用者は、今いる場所や状況に最適化したサービスが受けられるようになるわけだ。

通信料依存体質から脱却せよ

梶村インダストリーアナリストは「携帯電話関連事業では、新たな事業モデルが求められる」とも指摘した。「広告や電子商取引が鍵になる。パソコンをターゲットにしたインターネットビジネスは、広告や電子商取引の比重が大きい。モバイルインターネットも、いずれ同様になる」として、通信料依存体質からの脱却を提言した。

携帯電話関連事業の構造は、携帯電話事業者を中心に次のような「生態系」モデルになっている。まず、携帯電話事業者が代理店に手数料を支払って端末を頒布。事業者は端末メーカーに対して、企画、開発、製造面の支援を提供。コンテンツプロバイダーに対しては、料金の回収を代行する。たが、利用者が支払う通信費とコンテンツ購入費は頭打ちで、「この3年、モバイル通信とコンテンツビジネス市場規模は7兆円程度で横ばいを続けており、この生態系モデルは踊り場」(梶村)にあるという。端末の開発/製造費が高騰、代理店手数料も高止まりしており、利益が出づらい体質になった。

新たな時代に向けた携帯電話事業者の課題として、梶村氏は「事業者が用意する公式メニューは今後も必要。だが、非公式メニュー、サービスへの支援も並行して進めるべき。自社の加入者以外の利用者をいかに取り込むか、他のメディア経由の情報の流れをいかに補足するか、そして開放型のビジネスモデルへの挑戦が重要になる。金融はそうした取り組みの一つの可能性」としている。

next:携帯電話、パソコン、それぞれの特性を生かした使い方がある…

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