その結果、企業力の劣る下位企業の業績が大幅に悪化しただけでなく、セブンイレブン/ローソン/ファミリーマートの上位3強の業績も伸び悩みが顕著になっていた。そして業界各社は、不採算店処理や店舗オーナー不足など、後ろ向きの問題の対応に追われた。
業界における上位企業と下位企業の業績格差も拡大していた。企業力に勝る上位3強は、最近の厳しい経営環境下でも、売上・利益を維持・向上することができていた。これに対して企業体力やノウハウの劣る下位企業の業績は失速し、生き残りの瀬戸際に追い込まれる企業も少なくなかった。
この第一四半期(3月〜5月)の実績を見ても、上位と下位の業績格差は顕著である。セブンイレブン(既存店前年比+1.1%)、ローソン(同+2.7%)、ファミリーマート(同+2.8%)の3社の既存店売上高が増収となったのに対して、下位企業の既存店売上高は軒並み前年実績を下回っていた。
下位企業の業績悪化に伴い、コンビニ業界の再編も秒読み段階に来ている。業界の中堅企業であるampmは2004年に外食事業を展開するレックスホールディングの傘下に入ったが、経営改善が進まず、ローソンやファミリーマートなどに売却される観測が強まっている。同じく業界の中堅企業であるポプラやスリーエフも業績が大幅に悪化しており、自力で生き残れる見通しは立ちにくい。いずれにしても、ドラスティックな再編・淘汰は避けられないであろう。
ところが今期は、タスポ効果などの「特需」で各社の業績は好転する見込みだ。今期の好決算で各社の体力が回復すれば、出店競争の時代に逆戻りする可能性もないとは言えない。業界各社にとって、タスポ効果などの「特需」は慈雨と言えるが、一方で業界の構造的問題を先送りする面もありそうだ。
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