コンビニ業界に“神風”吹く
(桐原 涼=経営評論家)
最悪のマクロ環境での“逆行高”
コンビニエンスストア業界の業績が急浮上している。コンビニ業界全体の既存店売上高前年比は、6月で4.2%増、7月は11.7%増となった。不況のどん底にある消費関連業界の中でコンビニ業界だけが、異常な好況を謳歌している。

絶好調のコンビニに対して、他の消費関連業界の不振は深刻だ。百貨店業界の7月の売上高(店舗数調整後)は前年比2.5%減と、5カ月連続の前年割れとなった。また新車販売台数は7月こそ前年比3.6%増と一時的にプラスになったものの、8月は10.7%減と、大幅な前年割れとなった。
現在の消費不況を深刻化させている最大の要因は、景気悪化・物価上昇・将来不安などにより、消費者心理が著しく悪化していることにある。内閣府の消費動向調査によれば、消費者心理の強さを示す消費者態度指数は、坂道を転げ落ちるように下落している。
極端に冷え込んだ消費市場の中で、コンビニ業界の好調さは際立っている。ただしこの“驚異的な逆行高”は、必ずしもコンビニ業界の「実力」と評価することはできない。
この夏コンビニ業界には“神風”が吹いた。
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