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市場の“嵐”は続く

新興ディベロッパーの経営破綻は、これからが本番となる可能性が高い。昨年来の「新々価格」で仕込んだ物件の問題が露呈するのは、むしろこれからだ。

ディベロッパーは通常、物件の仕入れに掛かる資金を金融機関からの借入で調達する。そして建設工事にかかる資金は、完工までは建設会社の負担となる。つまり不良在庫が発生しても、ディベロッパーの資金繰りは即時には悪化しない。

問題は完工した物件が売れなかった場合であり、この問題は今まさに顕在化しつつある。需要が一斉に引いてしまった現在、物件販売の難易度はきわめて高くなっている。資金繰りに窮して換金を急げば、足元を見られて、大幅な値下げを余儀なくされることになる。

このため新興ディベロッパーが資金繰りのために、在庫の換金に走れば、財務的には大幅な損失計上が避けられないと見込まれる。しかしながら、今大幅な赤字を計上すれば信用不安がさらに高まり、自ら経営破綻の引き金を引くことになりかねない。前期まで黒字だったアーバンコーポレイションは、在庫の損切りにより、この第一四半期は大幅な赤字に陥り、これが致命傷となった。

今後しばらく不動産業界は、資本市場発の“嵐”に晒されざるを得ないと見込まれる。おそらく「行き着くところまで」行かないと、信用収縮は収まらないであろう。市場の嵐の犠牲者は、アーバンコーポレイションだけでは済まされない可能性が高い。市場の“魔物”は、次の“生贄”を求めているようだ。

桐原 涼(きりはら・りょう)

株式会社セレンディップ・ラボ シニアディレクター

経営コンサルタントとしての業務の傍ら、ネットメディアにて辛口の経営批評を展開している。ブログ「Critical eye for business —経営の視点/投資の視点—」を公開中。

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