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現在の消費者は、モノが“有る“ということに対しては満ち足りている。満ち足りていないのは”無“や”不“ということに対してだ。「不安がない」、「危険がない」、「環境負荷がない」、「ストレスがない」といった類の価値は、現代の消費者にとってとても重要である。

企業はこのような“不”の時代の消費マインドと、正面から向き合う必要がある。それできない限り、「消費者の反乱」は容赦なく企業に襲い掛かるであろう。

モノに対する欲望の衰え

今まで企業は「人間の欲望には際限がない」という仮説のもと、ビジネスを行ってきた。人は常にモノを欲しがっており、何かを買ってもすぐに次のモノが欲しくなるという前提で、考えてきたのである。企業は絶えず消費者ニーズを確認し、それに叶うモノを市場に提供しようと努力してきた。

しかしながら現在の消費者は、モノに対してそれほど貪欲なニーズを持っているわけではない。かつての消費者は「今何が欲しいか?」と問われれば、際限なく欲しいモノを言うことができた。だが現在、消費者の“欲しいものリスト”はどんどん短くなっている。

消費者の欲望の“モノ離れ”は着々と進んでいる。「今これが欲しい」とう積極的な消費ニーズは減退し、「もし何か魅力的なものがあれば買いたい」程度の消極的な消費ニーズしか持たない消費者が増えている。

このような状況は、今まで企業が追及してきた消費者ニーズ対応型のマーケティングを無力化してしまう。消費者が積極的な消費ニーズを持たない以上、消費者ニーズに追随する戦略には無理があると言わざるを得ない。

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