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海外の市場とウィン-ウィンの関係を築いていく〜東京証券取引所 斉藤 惇社長

2008年5月19日

(聞き手:松崎 隆司=フリーライター)

── 取引所の合併や買収が進んでいます。2000年9月には欧州のパリ証券取引所、アムステルダム証券取引所、ブリュッセル証券取引所が合併してユーロネクストが誕生しました。さらに2007年4月には、ニューヨーク証券取引所がユーロネクストと合併してNYSEユーロネクストが誕生しました。なぜ、取引所が合併や買収をする必要性があるんでしょうか。

斉藤 海外の証券取引所が次々に経営統合しています。果たしてどこへいってしまうんでしょうか。「今後どうするんだろう」と私も思います。

最後は1社しか残らない……そんなばかなことはないと思います。おそらく地球上には3社ぐらいのセンターが残る。そのセンターの周りに衛星のような取引所がくっつくんだと思います。

各国の取引所が合併や買収をしたからといって相乗効果が出るとは思いません。それぞれの国には、それぞれの文化がありますから。

ニューヨーク証券取引所はユーロネクストを買収しましたが、実際には、統合経営はできていません。1週間おきにそれぞれの幹部が飛びあって情報を交換しておられるようですが……。ユーロネクストはフランスのやり方でやっています。フランスの行政当局もフランスの法律でしかやらせないんです。ニューヨークのような経営をやれといってもなかなかできない。名前は「NYSEユーロネクスト」となっていますが、実態は全然違う。

── 東証も今後、合併や買収を進めていくつもりでしょうか。

斉藤 積極的に進めるつもりはありません。

例えば欧米の市場を合併・買収すれば、日、米、欧の株の等価価値を算出することができるようになる可能性があります。そうすれば、アービトラージ(裁定取引。例えば、日米欧のそれぞれの市場に同一企業の株を上場させ、各国間の価格差を利用して鞘を稼ぐ) をすることができます。しかし、これらは可能性の話であって、等価価値の算出自体が簡単なことではありません。

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