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押し寄せるアジアの観光ビッグバン

2008年3月1日

(桐原 涼=経営評論家)

大挙して訪れる中国人観光客

最近、日本各地で中国人観光客の姿が目立つようになった。特に2月上旬から中旬にかけては、春節(チャイニーズニューイヤー)の休暇に当るため、中国人旅行者が激増する。筆者は2月の連休の日に、彼らの姿を銀座で目撃した。銀座のメインストリートには数多くの観光バスが停車し、銀座中央通りや百貨店には中国人が溢れていた。

私が目撃した銀座だけでなく、大阪・京都・富士・箱根・秋葉原・お台場などの主要観光地で、中国人の存在感は確実に増している。中国では経済力の高まりに加えて、政府の規制緩和により、海外旅行ブームが巻き起こっているのだ。

中国人だけではない。アジア・太平洋諸国全般の訪日観光客が急増している。北海道のスキー場では、オーストラリアや香港からの旅行者が目立つ。北陸の温泉では、台湾からの観光客が増えている。秋葉原の免税店の買い物客は、まさに多国籍化している。

アジア諸国の中流層が急増

アジア人観光客が急増している背景には、アジア諸国の経済発展がある。アジア諸国において海外旅行は、かつては一握りの富裕層のものであった。しかし現在は、一定のボリュームの中流階層が出現し、旅行ブームの主役となっている。

一般に1人当りGDPが年間3000ドルを超えると、大衆消費に火がつくと言われている。家電・自動車などが急速に普及し、一般庶民も背伸びをすれば海外旅行に手が届くようになる。アジアでは韓国・香港・台湾などがこの段階を過ぎ、今後は中国・インドなどの人口大国が大衆消費の爆発期を向かえつつある。

特に注目されるのが13億人の人口を抱える中国の動向だ。中国の1人当たりGDPは、まだ2000ドル程度であるが、上海・北京など都市部の1人当たりGDPは5000ドルを超えている。そして中国における中産階級の人口は、すでに1億人に達したと言われている。しかもその数は非常な勢いで増加している。

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