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その一方、今後のターゲットとして、囲い込み競争が激しくなると予想されるのが、富裕層である。富裕層は決済金額が多い上、ゴールドカードなど上級カードの会費収入も期待できる。

三菱UFJニコスは今年、AMEXとの提携により富裕層向け上級カードを投入する計画である。またエリートビジネスパースンを多数抱えるJALカードの株式売却先としても、MUFGが有力視されている。三井住友カードやJCBに比べ富裕層開拓で出遅れていた三菱UFJニコスが巻き返しに出れば、富裕層市場における競争は一層厳しくなるであろう。

生き残りを賭けた椅子取りゲーム

グレーゾーン金利の廃止により金利収益が当てにできなくなった今、クレジットカード各社は「決済インフラの提供」という本来機能への回帰を余儀なくされる。インフラ産業では多数の企業が並立することが困難であり、今後業界は寡占化に向かうと考えられる。「生き残りの椅子は3つ」という予測も、現実味を帯びてきた。今後のクレジットカード業界は、生き残りを賭けた椅子取りゲームに突入していくと予想される。

桐原 涼(きりはら・りょう)

株式会社セレンディップ・ラボ シニアディレクター

経営コンサルタントとしての業務の傍ら、ネットメディアにて辛口の経営批評を展開している。ブログ「Critical eye for business —経営の視点/投資の視点—」を公開中。

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