食品偽装を契機に中央省庁の連携が進む
(松崎 隆司=フリーライター)
福田康夫首相は1月20日、施政方針演説で、食品偽装問題などに対応するために新組織「消費者庁」を発足させ、「消費者行政大臣」を設置することを提言した。
「各省庁縦割りになっている消費者行政を統一的・一元的に推進するための、強い権限を持つ新組織を発足させる」(施政方針演説)のだという。施政方針演説は、1年間の政府の基本方針を、通常国会の冒頭で首相が説明するものだ。これは政策の柱と言ってよい。
農林水産省が設けた食品表示の不正に関する窓口「食品表示110番」への情報提供は、2007年中に3757件あった。同窓口を設置した2002年2月からの累計では、なんと1万件を突破した。
食品偽装が注目を集めるようになったのは2002年から
食品偽装問題が注目されるようになったのは、2002年の雪印食品の食肉偽装事件が発端だった。
2001年9月、BSE(狂牛病)にかかっている国産牛の肉が千葉県の農家で発覚。農林水産省は農家などからの買い取りを進めた。これを、雪印関西ミートセンター(兵庫県)が悪用した。外国産の牛肉を国産と偽って国産牛肉のパッケージに詰め込み、農水省に対し不正に販売した。
農水省は2000人の「食品表示Gメン」を配置
これをきっかけに農林水産省は監視体制を強化。2003年7月、「食品表示Gメン」を設立した。
東北、関東、北陸、東海、中国、四国、九州の7地域の地方農政局、および下部組織(都道府県ごとに40カ所)にある表示・規格課に、食品全般の表示を監視する監視業務専従職員を配置した。総数は2000人。生鮮食品を置く小売店舗の表示調査、テーマを決め集中的に実施する特別調査、社会的なニーズを踏まえて選定した特定品目の調査、などを進めている。
「国産のしいたけと書かれてあるが、実は中国産であるとか、本マグロと表示されているが、実はメバチマグロであるといった問題を、成分分析などの手法で調査するのです」(農林水産省)
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