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米大統領予備選の行方と日米関係を読み解く〜共和党マケイン、民主党ヒラリーの一騎討ちか

2008年2月12日

(高濱 賛=在米ジャーナリスト、元読売新聞ワシントン特派員)

民主党は全国党大会までもつれ込む可能性も

米民主、共和両党の大統領候補選びの最初のヤマ場、スーパー・チューズデー予備選が2月5日に行われた。共和党はジョン・マケイン上院議員(71)がニューヨーク、カリフォルニアなど8州を制して指名獲得への足固めをした。民主党は、ヒラリー・クリントン上院議員(60)とバラク・オバマ上院議員(46)とが一歩も譲らず、この日に獲得した代議員数ではクリントン候補667人、オバマ候補583人となった。数字自体にあまり意味はないが、この日に投票を実施した22州における州単位の勝敗はオバマ候補の14勝8敗となった。

この結果、現時点での両者の代議員獲得数は、905人対703人(『ニューヨーク・タイムズ』累計)。「スーパー代議員」を個別に取材して支持候補を聞き出したAP通信社の累計によると、クリントン候補1045人、オバマ候補960人になっている。「スーパー代議員」とは、選出されても特定候補者選考について「白紙委任」されている代議員のことだ。どちらが先に過半数の2025人を獲得できるか、残された22州での予備選・党員集会に向けて両陣営の死にものぐるいの戦いが続いている。

民主党はほとんどの州で「比例分配方式」をとっている。このままオバマ候補の善戦が続くようであれば、予備選段階では決着がつかず、8月25日からコロラド州デンバーで開かれる全国党大会にまでもつれ込むとの見方も出ている。このため、ディーン民主党全国委員長は仲介に乗り出す意向すらほのめかしている。本選挙を前に党内分裂だけは回避しようというわけだ。

ただ全国委員会メンバー、上下両院議員、大統領経験者からなる「スーパー代議員」が予備選段階から旗しょく鮮明にする動きもある。これが加速すれば、3月4日のオハイオ(代議員数141人)、テキサス(193人)両州予備選あたり、あるいは4月22日のペンシルベニア(151人)州予備選までにはけりがつく可能性もまだ十分残されている。

共和党のマケイン指名は3月上旬にも

共和党のマケイン候補は、アイオワ、ミシガンでつまずき一時危ぶまれたが、サウスカロライナ、フロリダでの勝利を足がかりにスーパー・チューズデーに臨んだ。大票田のカリフォルニア、ニューヨーク、ミズーリ、イリノイ、ニュージャージで順当に票を集め、共和党が導入している「勝者独占方式」で代議員数をかき集めた。

ただ共和党内には、同氏を「保守本流ではない異端者」と見る超保守派が少なくない。こうしたことが反映してか、南部ジョージア、アラバマ、ウエストバージニアでは、南部バプテスト牧師出身のマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事にとられた。またモルモン教徒で保守派のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(60)にはモルモン教信者の多いユタ、モンタナを押さえられた。

ただそのロムニー候補が2月7日には戦線を離脱、ハッカビー候補も9月1日の全国党大会までは持ちこたえられないだろうとの説がもっぱら。単純計算でいけば、3月上旬には指名獲得にこぎつけられるものとみられる。

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