福岡政行の参院選展望:自民の歴史的大敗もあり得る〜「安倍政権にお灸」の意識高まる
(福岡 政行=白鴎大学教授)
いよいよ投票日が間近に迫った第21回・参議院議員選挙。各地で繰り広げられている選挙戦では、年金問題のほか、閣僚の相次ぐ失言問題・不祥事疑惑が争点として取り上げられている。はたして、参院選の結果はどのような様相となるのか。開票後の政局や、経済状況はどうなるのか。白鴎大学教授の福岡政行氏が展望する。
自民党の獲得議席数は30台

7月12日に公示となった第21回参院選は、自民党が大敗する公算が高い。選挙戦に突入して間もない時期に、新聞各社が大規模な世論調査を行った。この結果、各社共通で明らかになったのが「自民党不振、民主党躍進」だった。
投開票日である29日の直前にも、各社は同じように世論調査を行う予定。序盤戦の調査で明らかになった不利な状況を、自民党がどこまで盛り返すかに注目したいと思う。だが、現状を見る限り、自民党の敗色を覆すような好材料は見当たらない。
現時点での私の予想は、自民党の獲得議席数は30台。かつて「惨敗」と言われた1998年の44議席をも下回る大敗を喫する可能性が高い。こうなれば、政権の続投うんぬんを議論するレベルでさえない。安倍首相は敗北を認めざるを得ないだろうし、自民党はポスト安倍を打ち立てるべく総裁選へと動く。さらには、自民党政権の是非を問うため、総選挙となる可能性も否定し得ない。
地方の景気は回復していない
一般に、この選挙の最大の争点は年金問題だと言われている。各党のマニフェストも最優先で年金問題を取り上げている。しかし、その底流にあるのは景気問題であり格差問題だ。
先日、自民党のある会合を取材した。会場の様子は一種異様だった。そこには2000人ほどの党関係者が全国から集まっていた。壇上から幹部が「みなさん景気はいいですか?」と問いかけた。普通は、こうした問いかけがあっても、特に反応のない場合が多い。ところが参加者から「悪い!」という声が上がった。声の主は、皆、人口7〜8万人という中小都市の人たち。「景気が良くなった」と言えるのは、せいぜい東京と名古屋だけ。多くの人は、景気の地方格差を問題視している。
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