このページの本文へ
ここから本文です

日産がゴーン就任後初の減益、カリスマと社員の関係に変化

2007年6月1日

(永井 隆=ジャーナリスト)

日産自動車の経営が岐路に立っている。

2007年3月期決算は、7期ぶりの減益となった。減益は、カルロス・ゴーン氏が社長に就任した2000年以降、初めてのこと。

同時に、中期経営計画「日産バリューアップ」(当初は2005〜2007年度)に盛り込んだ3つの「コミットメント」(必達目標)も達成できず1年先送りとした。さらに、6月には国内人員の削減にも踏み切る。人員削減は2000年度から実施した再建計画「日産リバイバルプラン」以来となる。

「2006年度の実績は日産バリューアップの目標達成に貢献しなかった。しかし、日産は中期計画のコミットメントを実現する潜在力は持っている。引き続き完遂に全力を尽くす」とゴーン社長。

日産はなぜ停滞したのか? これからどうなっていくのか。

2007年3月期はゴーン氏社長就任以来初の減益、3つのコミットメントも未達

日産の2007年3月期決算は増収減益だった。

売上高が前年同期比11.0%増の10兆4685億円、営業利益が同10.9%減の7769億円、経常利益が同10.0%減の7610億円、当期純利益が同11.1%減の4607億円。

日産の幹部は言う。「日本企業で7000億円を超える利益を出している会社は、わが社の他には3社しかない。トヨタ、ホンダ、NTT。減益とはいえベスト4に入っているのに、これほど批判を受けるのは予想外」

こうした声に対して、志賀俊之COO(最高執行責任者)は「高い利益を上げているからと、現状に甘んじる声が日産の中に多い。だが、これは誤り。90年代に日産が凋落したのも、自分たちは正しいとする、ある種の甘えがあったため。かつての体質に戻ってはならない」と、社内に警笛を鳴らしている。

日産バリューアップに掲げたコミットメントは3つ。1)業界トップレベルの営業利益率、2)投下資本利益率(ROIC)を平均20%、3)世界販売台数420万台(目標は2008年度)。ちなみに2006年度の実績は348.3万台。3つとも、達成はそれぞれ1年先送りとなった。

志賀COOは「まずは全社で(未達を)反省し、原因を調べて、改めるべき点を直していく。つまずいたときには真摯(しんし)に問題を解決する態度が必要」と話す。社内にワーキンググループを立ち上げて、なぜ達成できなかったのか、の分析を現在急ぐ。

(全 4 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る