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流通系電子マネーの生活者メリットを検証する

2007年5月24日

(高野 雅晴=ビットメディア代表取締役社長)

第1回第2回

流通系独自の電子マネー、「nanaco(ナナコ)」、「WAON(ワオン)」の登場により、乱戦状態に拍車がかかった電子マネー・サービス。流通事業者の思惑通りに普及するには、Edy、Suica/PASMO、iDなど、先行する電子マネーとの競争のなかで勝ち残り、利用者に頻繁に使われる「生きた電子マネー」の地位を確立しなければならない。

それでは、nanacoやWAONが他の電子マネーに比べて勝ち残るだけの優位な要素を持ち得ているのか。今回は拙書『新しいお金』(アスキー新書)で提示した生活者にとってのメリットの評価指標「簡単・楽しい・お得感」の視点で検証してみたい。

ATMチャージとオートチャージ

nanacoもWAONもプリペイド型電子マネーであり、いかに簡単に現金をチャージさせるかが、繰り返し「簡単」に使ってもらえるかどうかの大きなポイントとなる。

現状、nanacoにチャージするにはセブン-イレブンのレジでお札を出し、店員にチャージしてもらうしか方法はないが、2007年の秋をめどに店舗内に設置されたセブン銀行のATMでもチャージできるようになる。ただし、当面は銀行口座から直接振り込む形でnanacoにはチャージできず、いったん現金を引き出すか、手持ちの現金をチャージする機能にとどまる。現金を介することなく、銀行口座から直接nanacoにチャージができればさらに利便性は高まろう。nanacoにはチャージの手間がかからないポストペイ方式の「QUICPay」に対応しているが、残高が一定額を下回った場合にクレジット決済で自動的に入金するオートチャージ機能は備えていない。

WAONのチャージは、レジによる対応のほか、「WAONチャージャー」と呼ぶタッチパネル付きの端末で行うことができる。さらにイオンクレジットのWAONカードプラス、WAON一体型イオンカードはオートチャージ機能を備えている。すでにイオンカードを保有している利用者にとってはチャージの手間から解放されるオートチャージ機能は魅力的なものになろう。

現時点では、PASMOと電鉄系クレジット・カードの連携プロモーションで一躍認知度が高まり、利便性が評価されているオートチャージ機能を実現したWAONが「簡単」な使い勝手という点で優れているといえる。

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