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近藤剛・バーレーン特命全権大使(前道路公団総裁)に聞く(2)〜ポスト石油時代をにらんだ中東外交を推進

2007年5月8日

(聞き手:松崎 隆司)

(前回記事はこちら

在バーレーン大使館の特命全権大使に任命

■在バーレーン大使館の特命全権大使に、今年3月の閣議で任命されました。そのときの心境はどのようなものでしたか。

近藤 剛 在バーレーン大使館の特命全権大使

近藤 任命を受け、正直びっくりしました。しかし最善を尽くすつもりです。参議院議員になったときから、国のためにできることは何でもやろうと思っていましたから。日本道路公団の総裁を引き受けたのもこうした考えからでした。

バーレーンはペルシャ湾の真ん中に位置する島国。サウジアラビアとイランにはさまれ、イラク、クエート、カタールに近い。サウジアラビアとは橋で結ばれています。近い将来はカタールとも海上橋で結ばれることになっています。

こうした地政上の理由で、中東の安全保障の要となっています。ペルシャ湾とインド洋に展開している米国の第5艦隊の司令部も置かれている。その司令部には5000人ぐらいの米軍人が駐屯しています。アフガニスタン沖で多国籍軍に給油している海上自衛隊も何度かバーレーンに寄航したことがあるようです。

さらにバーレーンは貿易の中継基地および中東の金融と情報のセンターになっています。だからイスラム教シーア派やスンニ派、イランなどの地域情報がたくさん集まってきているそうです。それだけモノ、人、金、情報の移動が自由なところなのでしょう。

日本は湾岸諸国を含む中東に、石油の9割以上を依存しています。だからその地政的に中核的位地にあるバーレーンの安定は、欧米にとってと同様、日本の国益そのものなのです。米国もバーレーンと単独でFTA(自由貿易協定)を結んでいます。米国は、中東の中でも、このような立地条件にあって、立憲君主制の下で自由化・民主化を進めているバーレーンとの関係を大切にしているのです。

私はこの任に就くに先立って外務省の諸先輩の方々から「中東全体の動向を見据えて大使館の活動をする使命がある」と言われました。私もそのつもりで赴任します。

■近藤 剛(こんどう たけし)氏のプロフィール

1941年生まれ。
1964年、早稲田大学政治経済学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。1998年に同常務に就任。2000年に退職。その後2001年に参議院議員選挙に出馬し初当選。2003年11月辞任。藤井治芳総裁の退任を受けて、日本道路公団総裁に就任、民営化を実現した。2005年10月には中日本高速道路の会長に就任。2006年、同社の相談役に退いた。2007年3月、在バーレーン大使館特命全権大使に任命される。

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