新丸ビル誕生〜丸の内ハウスに注目〜店と店の垣根を取り去る
(文・写真=畠中 茂)
4月27日、東京・丸の内に新しいランドマーク「新丸の内ビルディング」通称「新丸ビル」が開業した。三菱地所が“世界で最もインタラクションが活発な街”を目指してハード・ソフト両面から進める“丸ノ内再構築”の一環だ。“お兄さん”的存在の「丸ビル」を凌駕するかもしれない「新丸ビル」の魅力を分析した。
アンティークでクラシカル、嫌味のない“ゆとり”が和みを生む

丸の内は、東京の表玄関でありながら、これまで単なるビジネス街でしかなかった。それが今、大きく変わりつつある。そのてこになっているのが、2002年の「丸ビル」建て替えを皮切りに始まった “丸の内再構築”プロジェクトだ。「三菱UFJ信託銀行本店ビル」(2004年)、「丸の内オアゾ(OAZO)」(2004年)、「東京ビル(TOKIA)」(2005年)と相次いで立て替えを実施。そして「新丸ビル」の誕生と、今秋開業する「ザ・ペニンシュラ東京」の開業によって、ファーストステージがいよいよ完結する。同プロジェクトの最大の目的である“賑わいの創出”は、この「新丸ビル」が大きな鍵となりそうだ。
「新丸ビル」は高さ197m。「丸ビル」より1フロア高い地上37階建てだ。商業ゾーンは地下1階から地上7階まで。個性的な雑貨・ファッションショップやレストランなど153店舗がひしめく。
施設全体の感想をひとことで言えば、新しさを取り入れながらもアンティークでクラシカル。嫌味な高級感や押し付けがましいコンセプトがない点に好感が持てた。1階のメインエントランスをはじめ各階のパサージュ、吹き抜けエスカレーター、3階のアトリウムなど、古き良き時代の名門ホテルのような情緒さえ漂う。これは同ビルの目の前にある東京駅をはじめとした周辺環境との調和に配慮してのことだろう。

歴史あるホテルのような上質なエントランス。英国で活躍する世界的な建築家であるマイケル・ホプキンス氏をコンセプトデザイナーに起用した

吹き抜けエスカレーター。両サイドのゴールドが効いて上品さが漂う。手すりベルトの色合いなど細部にわたってデザインへのこだわりが伺える
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