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精錬事業の過程で金属リサイクルのノウハウを身につけた

DOWAホールディングスは、1869年に藤田伝三郎が大阪で設立した藤田組がそのルーツ。1884年に政府から、秋田県の小坂銅山の払い下げを受けた。1915年には花岡銅山、1916年には柵腹鉱山を買収し業容を拡大していった。

「小坂は当初銀山だった。しかし10年で埋蔵量が尽きた。銀山の下に銅の鉱脈があったため、銅の精錬をスタートさせた」(仲氏)

この銅の鉱脈は、鉛、亜鉛、レアメタルなども含むため、精錬が難しいと言われる黒鉱(複雑鉱)だったため、「精錬技術を高めていった」(仲氏)という。DOWAホールディングスはその後、国内の鉱山の埋蔵量が尽きてくると、鉱石の買い付け、金属のリサイクルに業務を転換していった。2006年10月には環境事業に特化したDOWAエコシステムを分社・設立した。

DOWAグループは現在、以下の金属を生産している。銀は700トン、これは日本全体の生産量の3分の1以上を占める。金は16トンでシェアは10%強。銅は8万トンで5%程度だ。小坂精錬所が生産する金銀銅の3割はリサイクルによって生産しているという。

仲氏によると、レアメタルまでリサイクルする技術を持っているのはDOWAエコシステムだけだという。

産構審での発言をきっかけに、有害廃棄物の輸入へ

DOWAホールディングスの金属リサイクル技術が注目されるようになったのは、2005年に行なわれた経済産業省の産業構造審議会(以下、産構審と略す)での発言だった。審議会の大きなテーマは家電リサイクル。当初の話題はブラウン管ガラスの輸出問題だった。

当時、国内ではテレビのブラウン管ガラスの需要がなくなってきた。そこで旭硝子と日本電気硝子が、まだ需要のあったタイに輸出することを検討していた。

「ところがブラウン管ガラスは鉛を含んでいる。これがバーゼル条約に抵触したのです」(仲氏)

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