アサヒとキリンの首位攻防、5月にも天王山〜“協賛金”の戦いから“提案力”の勝負へ
(永井 隆=ジャーナリスト)
ゴールデンウイークを迎え、今年もビール商戦が本格化してきた。
最大の焦点は、業界トップのアサヒビールと2位キリンビールとの首位攻防戦だ。今年はアサヒの主力商品「スーパードライ」発売20周年に当たる。キリンにとっては創業100周年、7月からは純粋持ち株会社制に移行する年である。
キリンは3月20日、「一番搾り以来、17年ぶりとなるビールの大型商品」(三宅占二常務執行役員・国内酒類カンパニー社長)と位置づけるザ・ゴールドを発売した。キリンの加藤壹康社長も「ザ・ゴールドは順調。20代の消費者への新しい価値の提案」と胸を張る。年内800万箱(1箱は大瓶20本=12.66リットル)の目標に対し、3月中に160万箱を販売。4月16日には190万箱とした。
これに対してアサヒ幹部は「ザ・ゴールドは初動こそ160万箱だったが、4月に入り中旬までの販売量は30万箱程度。竜頭蛇尾の商品」と指摘。販売現場はもちろん“舌戦(ぜっせん)”の方も熱を帯びている。
2007年第1四半期(1〜3月)におけるビール系飲料市場は、9726万箱(前年同期比0.1%増)の規模。このうちビールが5200万箱(同0.7%減)で、全体の53%を占める。発泡酒は2582万箱(同0.1%減)で27%、いわゆる第3のビール(新ジャンルとも呼ぶ)は1943万箱(2.9%増)で20%の割合だった。
ビール系飲料全体におけるシェアトップはキリンで37.5%(前年同期は38.4%)、2位アサヒは37.1%(前年同期は36.0%)である。昨年は、第3四半期までキリンがトップを走ったものの、追い上げたアサヒが第4四半期に逆転。2001年以来6年連続で年間首位を維持した。2006年通年のシェアはアサヒ37.8%、キリン37.6%とわずかに0.2%差だった。
(全 4 ページ中 1 ページ目を表示)
あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください
この連載のバックナンバー バックナンバー一覧へ 画面先頭に戻る
- コンビニ業界に“神風”吹く (2008/09/17)
- 相次ぐ経営破綻、不動産業界激震 (2008/08/18)
- “午後4時”のテレビ産業〜落日の危機は近づいている (2008/07/15)
- 低炭素革命に備えよ! (2008/06/25)
- 環境への“免罪符”か? 流行の「カーボンオフセット」を問う (2008/06/23)

