守りの石原氏が逃げ切れるか、攻めの浅野氏の差し足は?〜参院選の前哨戦! 東京などの知事選に突入
(浅川 博忠=政治評論家)
統一地方選の前半の部が開戦となった。4月8日に、13都道府県の知事選と県議選、政令指定都市の首長と市議を選ぶ投票が行われる。
知事選に関しては、北海道、岩手、東京、神奈川、福岡の5カ所のみで、自民と民主の系列候補が激突することになる。
迷走した民主党
1年前、民主党代表に就任した当初の小沢一郎氏は、「首長選でも自民党との相乗りを避けて必ず対立候補を擁立する」と述べていたものだ。ところが実際には福井、三重両県は相乗り。残りの奈良、島根、鳥取、徳島、佐賀、大分の各県では候補者すら擁立できぬ惨状と化している。
この迫力不足ぶりは首都決戦でも顕著に現れた。4年前と同様に自前の候補者選定に迷走した。4年前は迷走した挙句に評論家の樋口恵子氏を推したものの、わずか80万票しか取れず惨敗した。再選した石原慎太郎氏の得票は300万票台だった。今回も混迷を続け、やっとこさで浅野史郎・前宮城県知事を党で支援する体裁をとりつけた。
この間の候補者探しの場面で、筆者は菅直人・代表代行に向かい、「女性候補者の1人として、雄弁家として知られる伸子夫人を考えるべきではないか。アメリカでも民主党大統領候補に前任のクリントン氏のヒラリー夫人が有力視されているのだから」と語りかけた。
これに対し菅氏は笑いながら、「クリントンは既に大統領を務めたが、私はまだ首相になっていないのだからそうはいかない」と答えたものだった。ここに、中央政界でまだ活躍したいという菅氏の野望が垣間見えた。
石原知事のおごりと無党派層の拡大が混戦を招いた
さて、今回の東京都知事選は、合計14人が立候補する混戦となった。有力なのは、自民・公民両党の支援を得て3選を目指す現職の石原氏、民主党が支援する浅野氏、共産党の吉田万三・元足立区長、建築家・黒川紀章氏の4者。このほかに発明家・ドクター中松氏などの10人が名乗りを上げた。
この背景には、本来ならば絶対的な王者であるはずの石原氏に、おごりが出ていることがある。前回の圧勝から出たのであろう、高価出張、4男の公私混同問題を発生させている。
保守王国の宮崎県で、無党派層の爆発的支持を得て東国原英夫知事が誕生した影響も大きく絡んでいる。タレントの桜金造氏の出馬はこの典型と称せよう。もっとも創価学会員である彼には、タカ派の石原候補を嫌う一部の公明投票の受け皿となる期待も秘められているようだ。
いずれにせよ、著名人を含む混戦に無党派層が投票場に出向く可能性は高まる。1040万人の有権者の投票率は従前の平均値47%を優に5%上回り、52%以上に及ぶと想定されている。
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