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通常国会の試金石、安倍首相の施政方針演説を採点!

2007年1月31日

(浅川 博忠=政治評論家)

1月26日午後1時、安倍晋三首相は第166回国会(通常国会)の施政方針演説を行なった。通常国会の冒頭において、次年度予算案の内容説明を含む政府方針を説明する首相演説を「施政方針演説」と呼ぶ。その他の臨時、特別国会などにおける首相演説は「所信表明演説」だ。

この演説を、衆議院本会議場の記者席で聴いた。与党席からの拍手、野党席からの野次を含めて、小泉純一郎・前首相時代に比べると、エキサイトな場面が少なく盛り上がりに欠けた。

自民党議員からも「聞くべき内容が少なかった」との感想

施政方針演説の後、麻生太郎・外相の外交演説、尾身幸次・財務相の財政演説、大田弘子・経産相の経済演説。合計の所要時間1時間30分で本会議は終了した。“恒例により”議場を出てくる与野党議員に演説の印象を尋ねると、これまた“恒例で”、多くの野党議員が「総花的で具体的な内容説明に乏しい」といったたぐいの批判をした。

しかし、“恒例”ではないことが起きた。驚いたことに、自民党議員の中に「首相演説には聞くべき内容が少なかった。いっぽう、大田経済相の演説が最高だった」と述べる人がいたのだ。ここに、会期150日間の今通常国会を乗り切れるかどうか、安倍首相の前途に対する不安要素が明白に表れている。

施政方針演説は落第点、その理由は…

安倍首相の施政方針演説を、筆者の視点で採点してみることにしよう。内容を10項目に分けて、それぞれに10点を配点。合計で100点満点だ。

このようなことになり、60点を合格点とするならば残念ながら落第点となる。

落第の最大の理由は、政治とカネを巡る問題に、全く触れなかったからである。昨年末の佐田玄一郎・前行革相、今国会冒頭での角田義一・参議院副議長と、辞任が相次いでいる。領収書不要の事務所経費問題を巡り、国民の政治不信や怒りが大きく高まっている。それにもかかわらず、安倍首相はこの問題を取り上げなかった。

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