そのまんま東ショックと候補を決められない民主党の情けなさ
(浅川 博忠=政治評論家)
宮崎県知事に就任するやいなや、東国原英夫(そのまんま東)氏は、県内で発生した鳥インフルエンザ対策に忙殺されている。
厳しい表情で即座に現地に出向いたり、記者会見している姿は、総じて好印象を与えていると見受けられる。危機管理能力を要するこうした場面でトップ・リーダーがどのように素早く対応するか…世間はここに常に敏感な反応を示す。東国原知事は、「意外にやりそうだな」との好印象を与え、滑り出し良好とまずは評価されるのではなかろうか。
たとえ保守分裂の要素があったにせよ、意外性を帯びた東国原知事の初当選は宮崎県民のみならず全国に大きな驚きを与えた。また、与野党を問わず、政界関係者に大衝撃を与えたと言える。中川秀直・自民党幹事長は「参院選に臨む教訓として、しっかりと心に刻み、この経験を生かしたい」と語った。鳩山由起夫・民主党幹事長も「ニーズに応じた良い候補者を参院選で擁立するのが大切だと実感した」と述べている。
政治とカネの問題や談合事件が頻発するのを目の前にして、既成政党は明確な改革姿勢を示してはいない。これに対する国民(県民)の怒りが、「しがらみのない政治」を主唱した東国原氏を当選させたのは紛れもない事実である。
知事選に候補を立てられない民主党の不甲斐なさ
東国原氏が当選を果たした1月22日には、山梨県では横内正明・新知事が、愛媛県では加戸守行・現職知事(3期)がそれぞれ当選している。これら3県の知事選に、野党第一党の民主党が独自候補を擁立しなかった責任は多大である。
同党の小沢一郎氏は代表就任直後、「たとえ首長選でも、与党候補者に安易に相乗りせずに独自候補を立てていく。こうして地方票を結集していくことが国政選挙に挑むにあたっても重要なのだ」と語っていた。だが現実は、地方組織づくりの出遅れが響いて、候補を立てられない状態が依然として継続している。
この件に関しては、鳩山幹事長も「3県で候補者を出せなかった不甲斐なさを素直にお詫びしたい」と反省の弁を語っている。もっとも2月4日投票の愛知県知事選と北九州市長選には独自候補を擁立している。
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