Windows Vistaはパソコン市場を活性化できるか?
(大河原 克行=フリーライター)
いよいよ1月30日、メーカー各社がWindows Vista搭載パソコンを発売する。
すでに各社は約250機種の新製品を発表している。深夜0時からカウントダウン販売を行う店もある。Windows Vistaは、低迷するパソコン市場を活性化することができるのだろうか。
個人需要の喚起に焦点を絞るマイクロソフト

Windows Vistaのロゴ
マイクロソフトによると、現在、国内で稼働しているビジネスパソコンは3400万台、家庭向けパソコンは3000万台で合計6400万台。
そのうち、Windows XPより以前のOSを搭載しているパソコンは、3分の1にあたる約2000万台。ビジネスパソコンでは、全体の32%にあたる1100万台、家庭向けパソコンでは30%の900万台だという。マイクロソフトおよびパソコン業界にとって、まずはこうしたユーザーの買い換え促進が、Windows Vistaのターゲットになる。
とくに、個人ユーザーの買い換え需要を顕在化させることが大きな狙いであるのは明らかだ。
これらのパソコンは、マイクロソフトがWindowsXPを発売した2001年より前に発売されたもので、発売からすでに5年以上を経過している。いわば、個人向けWindowsに対してマイクロソフトか設定したライフサイクル期限を越えたものだ。
実際、WindowsXPの前のOSであるWindows 98/98SE、Windows Meのサポート期間は、2006年7月に終了している。Windowsの脆弱性を突いたコンピュータウイルスなどの新たな脅威が登場しても、マイクロソフトは修正プログラムを提供しない。これらのOSを搭載したパソコンでインターネットに接続しているユーザーは、常に危険な状態で利用している状況にある。
マイクロソフトは、Windows Vistaの投入に合わせて、プロモーションの軸を個人ユーザーに絞り込んだ。1月30日以降、大量のテレビCMを放映する予定だ。
ビジネス系パソコンのメーカーからは「Vistaが提供する数々の機能は、むしろビジネスシーンでこそ威力を発揮する。しかし、マイクロソフトのプロモーションが個人需要中心となっているので、ビジネス需要へのアプローチは、メーカー側が主導して積極化するしかない」というぼやき声も聞かれる。しかし、需要が顕在化するまで時間がかかるビジネス用途を後回しにし、足の速い個人需要の喚起に力を注ぐのは、マーケティングの常套手段だと言えよう。
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