このページの本文へ
ここから本文です

2007年展望:ビジネス編 「人口減少でも繁栄」に疑問、解決策は移民受け入れ

2007年1月22日

(森 摂=NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)代表、雑誌「オルタナ」編集長)

今年、トヨタ自動車が北米市場でシェア1位を取れるかどうかが注目されている。しかし、お膝元である日本では自動車市場が縮小を続けている。張富士夫・日本自動車工業会会長(トヨタ自動車会長)は2006年12月21日の記者会見で、「2007年の国内自動車販売台数(軽自動車を含む)は、2006年実績に比べて2.0%減の563万台、3年連続の減少となる」との見通しを示した。好調なはずの軽自動車も、「2006年実績に比べて1.1%減の199万台」が見込まれている。

これまで日本は「世界第2の自動車市場」の座を守り続けてきたが、それを中国に奪われた。中国自動車工業協会は1月11日、2006年の新車販売台数が前年比25%増の721万台になったと発表した。2000年にはわずか208万台だった中国に、2005年には575万台と迫られ、2006年にはついに約150万台の差をつけられた。

携帯電話業界ではソフトバンクモバイルのシェア動向が注目されている。携帯電話の契約台数(2006年12月現在)は市場全体で9493万台(電気通信事業者協会調べ)。ここ数カ月は、毎月数百台ずつしか増えておらず、明らかな飽和状態にある。パソコンの出荷台数も前年度実績を割り込んでいる。2006年度上半期(2006年4〜9月)の国内出荷台数は597万台、前年同期比4%減った(電子情報技術産業協会調べ)。金額ベースでは6%の減少だ。

毎年1つずつ県庁所在地が消滅する

これら国内市場の縮小は、日本の人口減少と無縁ではない。

2007年は、日本の総人口(日本に住む日本人と外国人)が減少に転じて3年目の年に当たる。日本の総人口のピークは2004年。総務省によると、翌2005年10月1日に実施した国勢調査(確定値)で、初めて前年度から2万2000人割り込み、1億2776万人となった。同省の推計では、2006年10月の人口は1億2775万人で、さらに約1万8000人減った。

国立社会保障・人口問題研究所は2006年12月、これまでの楽観的な予測を見直し、新たな人口推計を発表した。これによると2050年の推計人口は9515万人である(合計特殊出生率を1.26とした中位仮定)。つまり、少なくとも今後44年間で3260万人減ることになる。1年平均で74万人。新潟市(78万人)や静岡市(70万人)といった県庁所在地が、毎年1つずつ日本から消えていく計算だ。今は毎年1〜2万人の減少で済んでいるが、このペースが年々、急速に高まることを忘れてはならない。

【Q1】トヨタは全米シェアトップを取れるか?

(全 3 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る