現行の基本法は、戦後60年の日本の教育と社会の発展を支えてきた教育の根本法である。現下の様々の教育問題・教育課題の原因となっているわけでもなければ、それらの問題・課題への対応を妨げているわけでもない。言い換えれば、いまそれを変えなければならない理由や必要性はまったくない。
どうしても変えなければならないという状況にあるのでないかぎり、このように重要な法律の改定は、もっと落ち着いた時期に、十分な検討・審議を経て進めるべきである。日本の将来と子どもたちの未来に禍根を残すことのないように、立法府の良識と賢明な判断を期待する。同時に、拙速で無責任な決定が行われることのないように国会審議に対する国民の注視を期待したい。
参考文献
辻井喬・藤田英典・喜多明人編『なぜ変える? 教育基本法』岩波書店2006年(暉峻淑子論文・中川明論文を含む)
藤田英典『義務教育を問いなおす』ちくま新書2005年
藤田英典『教育改革のゆくえ』岩波ブックレット2006年
(全 5 ページ中 5 ページ目を表示)
この連載のバックナンバー バックナンバー一覧へ 画面先頭に戻る
- コンビニ業界に“神風”吹く (2008/09/17)
- 相次ぐ経営破綻、不動産業界激震 (2008/08/18)
- “午後4時”のテレビ産業〜落日の危機は近づいている (2008/07/15)
- 低炭素革命に備えよ! (2008/06/25)
- 環境への“免罪符”か? 流行の「カーボンオフセット」を問う (2008/06/23)

