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ダイエー再生のカギは“超”総合スーパー(1)〜ダイエー、またも因縁の10月13日

2006年10月30日

(川崎 博之=日本食糧新聞社)

ダイエー再生“劇場”の第2幕は、ダイエー、丸紅、イオンという3社の同床異夢で幕を開けた。小売業のビジネスモデルは労働集約的。この再生は、同じく小売業でなければは容易になし得ないとされてきた。その意味において、イオンがダイエーに資本出資し、その再生を支援するという枠組みは分かりやすい。

しかし、再生第2幕の舞台である総合スーパーは、「少子高齢化によって人口が減る」という消費社会の地殻変動に対応できる業態ではなくなっている。真の意味でダイエーを「再生」できるか否かは、3社が、総合スーパーの業態をさらに進化させた、総合スーパーを超える新業態の青写真を描けるかどうかにかかっている。

イオンによる独占交渉始まる

ダイエー、丸紅、イオンの3社は10月13日、ダイエーの自主再生への協力を目的とする資本・業務提携交渉を開始することで合意した。イオンが、2007年3月末までの期限付きで、ダイエーの筆頭株主である丸紅からダイエーとの独占交渉権を取得した。

この合意に基づき3社は、早急に提携検討委員会を発足させ、(1)ナショナルブランド商品の共同調達とプライベートブランド商品の共同開発、(2)情報システム・物流の共同化、(3)間接消耗資材・什器類などの共同調達、(4)後方作業の効率向上を図るためのノウハウの提供や共同利用など、あらゆる分野での提携を検討する。

提携に臨んでイオンは、「ダイエーの自主再生を支援する」ことを基本姿勢にすると共に、「ダイエーに不足するリソースを提供する」、「ダイエーののれんを守る」、「従業員の雇用を維持する」姿勢を打ち出した。このほかイオンは、丸紅が保有するダイエーの発行済み株式の15%程度とダイエーが保有するマルエツの発行済株式の20%程度の譲渡を求めている。交渉ではその点も協議する。

運命の日

3社が交渉開始で合意した10月13日、ダイエーは中間決算の発表を予定していた。だが、それを1週間延期した。2007年2月期下期に予定していた不動産売却の減損損失影響額の確定に手間取ったというのがその理由だ。

10月13日という日は、ダイエーにとっては非常に因縁のある日だ。くしくもちょうど2年前のこの日、ダイエーは、産業再生機構の支援を求めざるを得ないところに追い込まれた。6年前の同じ日には、ダイエー創業者の故・中内功氏が代表権を返上し、経営の第一線を退いている。

2年前の10月13日、産業再生機構を活用するか、他の民間企業の支援を受けて自主再生路線を貫くかでダイエーは揺れていた。高木邦夫社長(当事)は当初、民間企業が練り上げる再生計画に期待していた。5日後の10月18日には、民間企業による再生計画の入札を控えていたようだ。これを盾に、産業再生機構の活用を迫ったUFJ銀行(現・三菱東京UFJ銀行)など主力行の説得を拒んでいた。だが、ついに自主再建を断念。産業再生機構に支援を申し入れた。

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